高身長、低身長。

@syuyuki

第1話

漫画だのアニメだの、そんな出会いなんてあるわけない。

そう思っていた…でも密かにそういう奇跡に巡り合わないか、などと運命を信じていたー…


朝。ベッドから起きると締め切ったカーテンのほんの少しの隙間から眩しい光が漏れていた。

今日から高校生か…。

私、早風緋奈が受けた高校は、超難問のエリート高校だ。だけど、校則はゆるいし難しいのは受験だけーみたいなこと聞いたから受けたんだけど。

結局徹夜してギリギリ受かったんだよね…よく頑張った!私‼

高校どんなとこだろ。綺麗という噂はあるけれど…

「高校ではリア充に絶対なってやる‼」

そう言って私は制服に着替え、髪をセットしに洗面所へ向かった。

別に、中学でモテなかったと言うわけではない。皆から可愛い可愛いとよく言われたけれど、好きな人が出来ると昔っからの口下手が発動して、赤面+喋るたびに噛んでしまう。

しかも私は、高校生だと思えないくらい背が小さい。何よりも背が小さいのがコンプレックス。小さいね、と言われるたびにイラッとしてたな。何センチだっけ?たしか145ぐらいだったような……そのせいでもあったかな。彼氏できなかったのって。

そしてとうとう告白できずにすぎていったな。高校ではどうにかして彼氏を作って充実した日々を過ごしたい‼

「よし!頑張るぞ!」

そう決意し、私は家を出て駅に向かった。



………のはずだったんだけど…!?

トラブル発生‼どうしてこうなった。

斜め上をみると、同じ高校だと思われる身長の高い男子が私の頭を肘おきにしている…!!?ってか、これ地味に重いんですけど。やめてくれませんかね?ていっても。寝てるしな……

どうしよう。あと一駅で降りなきゃ!きっとこの人もそうだよね?同じ高校だし。………起こすタイミングが…‼

『まもなくー○×△駅ー○×△駅ー』

あ、やばい!降りないと…あああどうしよう。本当昔からの口下手のせいで…‼どうしよ×2

プシューーー(電車のドアが閉まる音)

私の高校生活…終わったな\(^o^)/




「という理由で、遅れた…と?早風緋奈、波風汰一。」

「はい」「…はい」

あぁ、もう最悪だよ!この人とは一緒のクラスになんか…

「ちょうどいい。2人とも同じクラスなんだ。で、俺がその担任の森沢和希だ。よろしくな。」

は、はいぃ⁇!嘘でしょ。

次の先生の言葉を聞いたとき、マジで私高校生活終わったんじゃないか、と思った。

「あ、そうそう。この高校、入学して何日かしたらすぐに、クラスごとに別れて何日間かの旅行があるんだよな。それで2人一組のペアを作るんだが、お前らちょうどあまってるからその2人でペアな。」


私はちゃんとした高校生活を遅れるのだろうか…⁇

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