旅の準備

「婚約破棄とは、一体どういうことじゃあ!」

『お父様、落ち着いてください。』

「そうよ、あなた。サイーナの言う通りです。」


「どうして、お前達は優雅に紅茶なんぞを飲んで、落ち着いていられるのだ…

わしの可愛い娘を…可愛い娘を…あの王子いいやあのくそがき許さん!」


「父上、お気持ちは分かりますが、冷静になって下さい。(俺の可愛い可愛い妹を…あのくそがきは絶対許さん!!)」


今、私は実家の公爵家におりますの。婚約破棄された後、私は、王宮を飛び出しし、そこを追いかけてきた兄様に捕まり、家に連れて帰られたのです。王様や王妃様の警護するお兄様は、やはり足がお早かったですわ!


婚約破棄が起こった後は、それはもう大変でしたのよ!王様は頭を抱え、王妃様はショックで倒れてしまったの。もちろん、王宮は大騒ぎでしたわ。

婚約破棄をしたことで文官の皆様や兵士の皆様の仕事が増えてしまったのは、申し訳なかったわ。


今は、公爵家当主であり父サイール、母エレオナ、私、兄エレナードの4人で婚約破棄について

家族会議を行っている最中でしたの。父は、公爵家当主であり、宰相を務めている銀髪の背の高いイケメンですが、顔が怖いのです。

私でも、たまに怖いと思うときがあります。

母は、金髪碧眼の美人さんですわ!社交界の女王と言われたほど美しいのです!


家に帰ってきたときは、怒られて家を追い出されてしまうと思っていたのですけれど、そんなことはありませんでしたわ。

逆に王子に対して起こってくださいましたわ。


「父上、王様とは、話し合われたのですか?」

「ああ、もちろん。俺が怒りに行ったら、すぐに頭を下げたわ。本当に申し訳なかったと。婚約破棄はなかったことにしてくれと言われたが、俺は断った。」

「しかし、父上、サイーナは王子のことを…」


そんな簡単に王が頭を下げていいものなのでしょうか…

『父上、さすがですわ!正しい判断です!』

「えっ!?」

『私、あのバカ王子のことが大嫌いなんですわ。髪飾りを壊した?知るか!この令嬢のことをいじめた??初対面だっーの!人の話は聞かない!あんな自己中心な王子なんかだれが好きになるか!こほん、今のが私の気持ちです。父上。』


少し、お口が悪くなってしまいましたわ、おほほ。3人とも、目を見開いて、ビックリされていらっしゃる。


「あぁ…サイーナの気持ちは分かった…」

「サイーナ、王子が嫌いなら、公爵家で父と暮らそ『父上、私は考えたのです。王子を見返すために、こちらも自由恋愛をして、真の結婚相手を見つけるのです!!』


「へっ!?」

『いいですわよね?お、と、う、さ、ま? 』

「あぁ、いいとも…」


やりましたわ、サイーナ!お父様は私に甘いから、ちょろい …ゲフンゲフン。


「ちょ、父上!?」

「そうよ、サイーナ!女は恋愛をしてこそ、女というものよ!頑張りなさい!」

『はい、お母様!』


サイーナ、真の結婚相手を見つける旅に出ます!!

▲ページ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

婚約破棄された令嬢は王子を見返すために旅に出る!? @Tokei125

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ