実験体と幽霊
刹那 雅
プロローグ
それはとある館での出来事
山の奥にある館が火事にあった。
家にいた者はすべていなくなった。
亡くなったわけではない。
行方不明だと言う。
発見した者は確かにこう言った。
「人の叫び声がする方向に行くと、館が燃えていた。」
その館は20人のメイドと3人の執事と
とても愉快な6人家族が住んでいたそうだ。
警察や近所の人たちはその家族のことをよく知っていた。
なぜならよく山から降りてきては
合う人全員にあいさつを必ずし、
困っている人を助けたり、
人を集めておとぎ話を話してくれていたからだ。
みんなの人気者。
そんな存在だった家族。
火事にあったとき
何処かに逃げたのだろうか。
燃え尽きてしまったのか。
未だわかっていない。
そして長い月が経ち、忘れられた頃に
一人の男の子が遊びでその館に行ったらしい。
男の子は行方不明となった。
警察が調べに来て、見つけたものが。
「男の子と一緒にお絵かきをして遊びました。」
と書いている破られた紙でした。
男の子が書いたかどうかはわかりません。
その男の子が履いていた靴の足跡も指紋も何もない中。
その紙だけがありました。
もしかするとこの館に行くまでに迷ったのではないか。
そんな声も出てきました。
館の構造的にも正面の玄関か2階の窓からしか
外には出れませんでした。
1階の窓はすべて開けれる窓ではなかった。
でも、その館に入って行く子を見たという近所の人が
約10人も居たのでその可能性は少なくなりました。
そしてまた何年か経って、
噂を聞いて来た子どもたちが行方不明になった。
その事件は次第にニュースにもなり、
館に行く人が多くなり、
行方不明になる人も多くなりました。
しかし、2つ気になることがありました。
行方不明になる者は全員10~13歳なのである。
そして元々住んでいた家族の子供も
10歳、11歳、12歳、13歳なのである。
これが関係するとはまだわかっていない。
そしてもう1つは
みんな”誰かと遊んでいた”
ということ。
行方不明になった人の数と、
「◯◯と遊びました。」と書いた紙が
同じ数だからです。
あまりにも問題になったため取り壊そうとすると
工事をしている途中に全員が事故で死んでしまうということが
何度かあったので立ち入り禁止とした。
そして忘れられた頃。
感情がない女の子と目が見えない男の子の二人が
実験室から抜け出して来ました。_________
実験体と幽霊 刹那 雅 @utahanemiyabi_9300
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