最初からキャラ崩壊することの無い主人公と、変わりゆく登場キャラ達。そこに〝仲間〟という言葉を使えないところが、この物語の面白さを際立てています。
見るものは、現れるものは、その全てが敵だ!誰も信じることはできない。
分け隔てなく利用し、裏切り、殺し、拷問し、救う。誰かを救いたいと心の奥底に思う主人公が、ひたすらに裏社会で奮闘する物語。
いつでも存在する緊迫感と、誰が裏切り、どう動き、どう操っていくのか。読みながら考えるだけで面白く、それでいてたどり着く先にハッピーエンドは存在しないのですからさらに面白いです。
泥臭く醜くも死に抗い続ける少年の、悪魔な奮闘が素晴らしい描写とともに綴られていました。そんな中でも成長していく少年の姿は、どこかカッコイイ気もしました。
人生と同等の価値の想い。二度目の人生、どれ程の価値がある?
主人公は、赤ん坊の時から恐ろしいスピードで、力を身につけていく。子供の学習力は大人の倍もあるのか? あるいは、この主人公特有の能力なのか?
前世の記憶が転生先で活かせたらいい。ゲーマーのユメですね。この作品を読めば広がるユメ。疑似体験ですが、読者の願望に応えてくれる。
スピーディなバトルのテンポが小気味良い。また、筆者は魔法や魔術に造詣が深いことがよく解る。
主人公は成長につれて、思考様式や行動様式が変貌していく。その展開が魅力的。
僕は世界に魔法があったなら、経験値を集めて魔法を覚えようと躍起になった小学生の頃。暖かい冬も涼しい夏も、あったら便利な転移魔法を妄想した。無いことに気づくと、切ないですね。