千葉さな子のような、武芸ガールが踏み込んだは、江戸時代だけど不思議な世界。そこで少年と出会い、元の世界に戻ろうとするというストーリー。ジャンル的には伝奇になるが、闊達な少女と明るい文体には伝奇特有の湿っぽさはなく、幅広い年齢層に好まれる王道味を感じる。著者には同ジャンルをもっと極めて欲しいと期待する、そうした可能性を覚える一作である。【WEB歴史時代小説倶楽部project vol.1 参加作品】