ぼくらの海は、ゼロを越えない。

作者 咲祈

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★★★ Excellent!!!

汚染した海を潜った僕はある日君を見つけて…

2人は、緩い絶望の中で呼吸しているような印象を受けました。

どん底にいるからこれ以上おちることはない。
しかし希望の予兆はみられない。

そんな世界観ですが、2人はそれほど悲観的に陥っていないようにみえます。
ちゃんと受け入れて、生きようとしている…



ぜひ読んでみてください

★★★ Excellent!!!

思いがけず名作に出会ってしまった。
嬉しさのあまり少しテンションがおかしい文章になっているかもしれないが、どうか許してほしい。


「ぼく」と「彼」は海底に沈んだ戦前の遺産を回収することを目的に毒の海に潜る。ただし潜るのは「ぼく」だけだ。
本作はこんな内容から始まる短編である。

毒の海にはもう生命など生まれることなどない。
「ぼく」と「彼」の存在も同様だ。彼らは決してなにも産まない。
しかしながら、彼ら二人の関係は既にその次元を超越しているのである。

これは「神様のいない海」が鎹となり、二人の間だけで完結している世界。
だからだろうか、私にはこの世界がとても美しく、同時に愛おしくさえ思えるのである。

文句なしの★3つ。
是非皆さんもこの繊細な世界に身を投じていただきたい。