まるで実体験記のような丁寧で密度の濃い描写でした。祖父の物語の真偽や理由を考えるよりも、世代を超えて、誰かの物語が広がっていくことに、大きな意味があるのだろうか。まさに純粋。物語を愛する人たちの、好奇心をくすぐるような作品でした。にぎた
こんなお祖父さんがいたら楽しいだろうなと思いました。お祖父さんの出身地が嘘だったというところで笑ってしまったのと、創作だったのか……と、どこか小気味よくかえって尊敬の念がわいた。最後に遺品の箱を開けないことにした主人公の選択がやさしさを感じさせます。個人的には指の骨より「妹が入った桐の箱」が気になりました。人魚が寝ている隙に直次郎さんにのぞいてほしかった。
そろそろ新作ないかなーと待ちわびていた時に、タイミングよく見つけることができました。筆者様の短編は後味がよくどんなジャンルでも必ず物語を見せてくれます。それはきっとラストのオチがしっかりしているからでしょうね!今回の話もまた繊細で、リアリティに富み、最後まで空想の世界を見せてくれました。ありがとうございますb次の物語にも期待して、星3つ送らせて頂きますb