第14話 まつりちゃん
高橋まつりちゃんが、一度勇気を出して上司と人事部に相談したことがあったけど、誰もまつりちゃんを助けてくれなかったという記事を読んで、涙が出た。
結局相談したって上層部は保身と安全配慮義務という免罪符を持ち出すだけ。とにかく、皆余裕が無いのだ。
心と体のバランスを崩して1年くらい経ったけど、人生の中でこんなにがんばった経験はないと思う。みんな、頑張っちゃダメだっていうけど。
自制して、逃げたい、助けてほしいという心を抑えて、なだめすかしてここまできた。
目には見えない、勤続年数と空白期間という世間のプレッシャー。一度降りたらもう二度と乗れない超高速の列車に乗っている気持ちで心臓が擦り切れそう。
陳腐な言葉だけど、自分らしく、ありのまま、ココロのままに生きていきたいと思うし、でも口に出すのもはばかられて「死にたい」という四文字の言葉でしか表現出来なかった。
周りとか、親とか、上司とか、病名とかそんなことどうだっていいんだよ。あなたが今つらいと思っていることが大切なんだよ。大切なのは、あなたがハッピーであることなのよ。
理性という名の鉄壁のまもりで望んだ臨床心理士とのカウンセリングで言われた言葉。
涙が次から次へと出て、止まらなかった。
でも泣いた次の瞬間にはまた理性が全面に出てきて「大丈夫です。頑張れます。」と言ってしまう。
みんないろんなことを私にいうけど、わたしはどうしたいの。
私のココロは何て叫んでるの。
耳を塞ぎすぎて聞こえないよ。
ココロのココロ リンドウ ココロ @riko_wisteria
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ココロのココロの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ココロのショート・ショート/リンドウ ココロ
★5 エッセイ・ノンフィクション 連載中 3話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます