息がつまりそうな、異常な箱庭世界。淡々と描かれているのが切なくて、印象に残る作品。SFの世界を堪能できました。
せつなくて悲しい物語です。序盤はほのぼのとしていますが、『ぼく』には異様な役割があることが明かされていきます。そして姉たちにも……。SF的な設定があり、それが異様な役割、異様な姉たちの関係をつくりだしています。(SFが苦手な私でもすんなり受け入れられる世界観でした)悲しくも、綺麗な物語です。せつない話が好きな方、読んでみてください。
この作品は異様な光を放っている。ジャンルも説明もホラーだと思っていたら、違った。 これは悲しい、哀しい、SFファンタジーだ。 のどかな情景描写がある分、SFの残酷さが際立っていて、「主人公」や「姉」の心理描写に涙する。 短編ながらここまで書ききった作者は素晴らしい。 ホラーやSFを敬遠なさっている読者様方、是非、この美しくも悲しく、そして優しい物語に心打たれてみてはいかがだろうか?