ネバー、ストップ。

坂本ヒツジ

第1話 ネバーストップ。決して終わることのない寿司

日本語が辿々しいアメリカ人の夫婦と、英語が少ししか話せない寿司職人の3人の会話。

アメリカ人夫婦の間も、日本語で書いています。



「あなた、お寿司美味しかったわねl

「そうだね、もうお腹いっぱいだよ。お勘定してもらおうか?」

「そうね、日本語では確か、いくら、と言う単語を使うのよ」

「よし、俺が日本語で言おう」

「いくら、 おねがいしまーすね」

板前。

「はい、お待ち、イクラ」

「えー、間違ってイクラを頼んだわ。」

「今度は大丈夫だ。英語で言うから。

「ビル、プリーズ」

板前

「はい、お待ち、ビール」

「困ったわ、ビールがでたわ。今度は私がしっかりと英語で言います。」

「チェック プリーズ」

板前

「え〜と、よく聞き取れなかったけど、確か、魚のカマの事をチークと英語で言っていたよな。その事だよな」

板前

「はい、お待ち、魚のチーク」

「えー、どうなっているの??。魚のカマがでてきたわ。

いつになったらお勘定ができるのよ」

「えーい 、これでどうだ」

「ハウマッチ」

板前

「はい、お待ち、ハマチ」

「ハマチがでてきたわ???」

「今度こそ間違いないぞ。ボディー ランゲージだ」

夫 、くびを切る真似をする。

板前

「えーと、なんだ?首を切る?多分、アジの活きじめだ」

「はい、お待ち。当店自慢のあじの活きじめだーー」

「オー、ノー、ネバーストップ」

板前

「ストップだって」

「お勘定ですね、ありがとうございました。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ネバー、ストップ。 坂本ヒツジ @usasasuke

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ