失ったモノ

○○を失った女の子のお話


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彼女は彼を愛していた


何があっても一緒に居れたらと思っていた


彼女は酷く不器用で、人とコミュニケーションを取ることが苦手だった


文面でのやりとりや実際に話をしているときも、彼女は話を続けることができなかった


彼女は自分から行動するのが苦手だった


彼に話しかけることも凄く時間がかかった


彼女は人の声が怖かった


人の感情が全部聞こえてしまうから


怒られたときも溜め息を吐かれた時も、彼女は怯えていた


彼女は独りが嫌いだった


彼に捨てられてしまうような気がして嫌だった


彼女は家族に愛されたことがなかった


とても都合のいいお人形だったから


彼女は依存しやすかった


初めて愛してもらえた事でどんどん溺れていった


彼女は失った


最愛の彼を


家族を


感情を








命を








彼女は全てを失った

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ただ、黒歴史を掘り返す 三日月 天兎 @mikadukiameto

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