本作品群は詩としては朴訥です。しかし若い時分の戸惑いと真摯に向き合っています。高く固い壁にぶつかり、真綿で首を絞められ窒息し、それでも先に進もうとします。きっと嘘偽りではないでしょう。フィクションでこれを書けたらとんでもないプロです。技術を楽しむ作品ではありません。まだ何者にも成れていない若者の真摯な気持ちに向き合う作品です。
躁と鬱が交差していると感じながら読んでいたのですが あらすじを見て納得。年が移り変わる毎に 感じた事も気持ちの持ち方も違うと言う事だったのですね。個人的には「僕の好きな街」が好きです。