体は男の子だけど、心は女の子。そんな幼馴染に恋をしてしまった主人公。恋をする相手=異性。つまりは彼の心が女の子だということを否定することだと葛藤しながらも、気持ちを抑えられずに告白してしまうのだけど……。お互いの気持ちの受け止め方にほっとしました。気持を、心の在り方を否定しない二人。素敵な恋です。
LGBT的な彼(女)と主人公の女の子の、少し切なくて爽やかな物語です。人を「好きになる」気持ちとは何か…その複雑さ、難しさを考えさせられます。人を好きになるって、何だろう。異性だから好きになるのか?人を好きになる時、性別はそんなにも絶対的な条件なのだろうか。「目の前の人物が何者であっても」…そのことに気づいた主人公のラストの言葉には、重みがあります。短い文章の中に大切なものを詰め込んだ、素敵な作品です。