第4話

??「さて、調子はどうかな」

??「はっ。現在、耐久度チェック第二段階です」


彼等が指を指す先には細く束ねられたコードの塊が有った。目を凝らせば、その中心にヒトがいる事が分かる。

まるで聖者キリストのように力なく、腕を吊るされた少女だ。


??「ふむ。おい、出力が15%低下しているぞ。code-Gだ。一気に、捻じ切れ」

??「はっ」


ガチャガチャと端末に情報が入力される。

それは執行猶予ではなく死刑宣告のようなもの。

やがて、耳をつんざく異音を発して重苦しい機械が動き出す。バロールシンドローム再現の機械ーーそれがもたらすものは圧壊。超重力がいとも容易く腕を捻る。


砕ける白と散る赤と

幼すぎる悲鳴が暴力となって

見るものの心すら破壊する。


PC①→かがり

シーンイン:侵食率上昇49→54


PC①「……っ!がああぁっ!!」


抗う。苦しめるーー全てに、血走った目を向けて。

咆哮に、研究員の1人がドサリと崩れ落ちる。

死すら漂うほどの濃密なレネゲイドウイルスの波動。

ワーディングだ。


??「宜しい、続けろ。code-F」

??「彼女の適性はサラマンダーの氷ですが……?」

??「口答えは聞かんぞ?軽く、炎で刺激してやれ。それが進化の糧となるだろう」


次なるプログラム。

全ての氷を溶かすという永遠の炎エターナルブレイズの疑似再現に耐えうるか。

ここにいるものは知っている。

耐えられるはずがない。

だがそれでいい。

死んで死んで、その果てにある、オーヴァードの純粋な「力への意志」に意味がある。

それは永劫回帰インフィニティコードの鍵となる。


研究室は終ぞ静まることはない。


夜も更けた頃、そこには倒れ臥す先程の少女があった。

半自動的な《リザレクト》が続く。


少年が、飛び込んで来た。


煉「篝!……篝。しっかりして」

篝「君は……抜け出して、怒られないの?」


治ったばかりの器官を酷使して、精一杯、伝える。


篝「私は、大丈夫だから。皆が安心して生活できるように、頑張るから」

煉「ッ!そんな、必要なんて無いんだよ……皆、そう思ってる」


プロジェクト、アダムカドモン。

UGNとFHが共同でオーヴァードの開発実験を行った、最初で最後のプロジェクトだ。

研究は凍結し、何もなかったかのように全ては隠蔽された。

しかし、確かに彼等は、アダムカドモンの落とし子達は、息をしていた。


篝「そんな筈、無いよ。君、ごめん、私をベッドに運んでくれないかな。脚が動かないんだ」


契約に従って。

彼女は成果が出ないことで乱暴に扱われる五人の兄妹達を庇う為にどんな実験でも耐えると誓った。

その幼き日の約束は3年間続いている。


彼は一層悲しげな顔をして運ぶ。

その軽さに涙を零しながら。


煉「そう言えば……もうすぐだね。実戦投入」


独り言のように、臥すキミに語りかける。


煉「その日が来ればーーその日には、地獄は終わるのかな」

篝「うん。必ずね」


ベガ、とかつての兄妹の名前を呟いた。

それは一体どっちのものだっただろう。

深い追憶の念がそこにはあった。


破棄された彼女のような運命を、もう兄妹には見せたくない。

キミは改めて、そう誓った。


シーンアウト:PC①



GM「(/ _ ; )」

PC①「(´༎ຶོρ༎ຶོ`)」


何も言えねぇ。

誰か、なんか言えよ。


PC③「この研究者って、なんかタイヨウっぽいね」

PC⑤「そりゃなぁ。このGMだもん」


鋭い。タイヨウとは、消滅都市に出てくるマッドサイエンティスト。

力を求めた挙句、最後は意思だけの絞りカスとなってプレイヤーの前に立ちはだかる。


まぁ、モチーフとなってますw


GM「これで、OPは終了やね。PC間ロイスを結ぼう!と言いたい所だけど」

PC②「あぁ。接点ない奴がいるな」

PC①「しょぼん」


PC①「ミラに取ろうかなぁ。でもタイタス化してそうだし。あの少年に名前あるの?」

GM「あっ!ある。煉だよ。そう言えば、言ってなかったね」


でもリプレイではしっかり記載しときます。


PC①「じゃあ煉くんに」

GM「はいはい。感情決めといてね」


PC②「PC間なら選択肢は一つだわっひょい」

GM「PC③?」

PC②「そりゃなw意味深な関係だろうな」


いやいや、PC③はヘタレっぽいからなぁ


PC③「まぁ、私もPC②へ」

PC⑤「PC④だな。上司だし、分かりやすい」


と、1人悩んでいる。


GM「どした?」

PC④「うーんとね。普通に考えたら謎の少女なんだろーけどさ」


どうやら飾られし焔ブリーシンガメンのことを気にしているらしい。まぁ、微妙な距離だったし、仲を深めたいのだろうか。


GM「シーンに登場すれば、ロイスはいつでも結べるよ」

PC④「んー、じゃ、まずは謎の少女に対して取る」


と言うわけで、感情は以下の通り。

一度、全員振ったみたいだ。


PC①→煉

○p:懐旧 n:憐憫


PC②→PC③

○p:感服 n:疎外感


PC③→PC②

○p:純愛 n:憤懣


PC④→謎の少女

p:親近感 ○n:不安


PC⑤→PC④

○p:尊敬 n:劣等感


おや、事故ってない……と思いきや。


PC②「すんません、最初、p:友情 n:憐憫だったんで2度ぶりだけどいい?」

PC⑤「Me too!」


おうwまあ、一回ならいいんじゃないか。

では次回から、ミドルフェイズですな

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ノウ・ノア・ノット〜known or not ぱんにゃ @18189102

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