第4話 エッツェルとリリィの用語解説コーナー

エ「エッツェルだ、よろしく頼む」


リ「リリィです」


エ「このコーナーは本編とは世界線の異なる全く意味の無いものだ、現に私とリリィ君は本編での面識は無い!」


リ「無いんです」


エ「ついでに言うとリリィ君はタブレットで文字をうっているという設定だ」


リ「タブレットです」


エ「更に言うと、このコーナーにおいては地の文など存在しない!」


リ「ビックリです」


エ「さて賢明な読者諸君ならこれで全て理解できたであろう、出来なかったら諦めて筋トレするんだな」


リ「なぜ?」


エ「では早速用語解説に入ろう」


リ「私いらない気がする」


エ「今回解説するのはこれ! 『奇獣』だ」


リ「おおっ、いきなり根幹から入る」


エ「まあ我々人類の敵だからな、早速だが第一話にある年表を見て欲しい」


リ「タブで用意しました」


エ「よろしい、ではリリィ君、奇獣はいつ出現したかい?」


リ「えっと……一九九九年十二月、でいいのかな?」


エ「うむ正解だ。だがわざわざ考える言葉までタブレットにうつ必要は無いんだぞ」


リ「愛嬌です!」


エ「君よくあざといって言われないかい? コホン、本題に戻ろう。自信なく答えたがそれは何故だ?」


リ「はい、後の調べでって書いてあったので」


エ「いい着眼点だ。一九九九年十二月にココット村が壊滅した。因みにココット村は作中にしか存在しないぞ、読者諸君よ地図を見ても無駄だぞ(はーと)」


リ「誰も聞いてません、あとハートは流石に無い、歳を考えるべきかと思います」


エ「リリィ君意外と辛辣だな!?」


リ「愛嬌です」


エ「便利な言葉だな。さてココット村が壊滅した当時、その時はまだ奇獣の存在が確認されてなくてな、原因不明だったんだ」


リ「なるほど」


エ「奇獣が見つかったのは翌月の半ば、ココット村から五キロ離れた山地で見つかったんだ。その奇獣の寝床には村民の骨があったらしい」


リ「それが最初の奇獣」


エ「そうだ、しかも新種の生き物だったからな。生物学者達は狂喜乱舞だぞ、因みに最初の奇獣は猿のような姿だったらしい」


リ「へぇ〜」


エ「まあこの奇獣がどうなったかは本編で機会があれば語るとして」


リ「それ語らないパターン」


エ「…………」


リ「…………」


エ「まあこれは置いといて、次は名前だ」


リ「名前」


エ「そう実は最初の頃、奇獣は隕石獣と呼ばれていたんだ」


リ「ええっ! そうなんですか!?」


エ「その通りなのさ。なにせ一九九九年はノストラダムスの大予言に沸いていたからな」


リ「何ですかそれ?」


エ「昔の偉い預言者さ、そのノストラダムスがこう預言した『一九九九年七か月、空から恐怖の大王が来るだろう、アンゴルモアの大王を蘇らせ、マルスの前後に首尾よく支配するために』」


リ「厨二病?」


エ「君はほんとに身も蓋もないな」


リ「愛嬌です」


エ「書くと思ったよ。さてここで年表を見てくれ、何か気付かないかい?」


リ「……あっ一九九九年に隕石が落ちてます」


エ「そうまさに空から恐怖の大王がきたわけだ。七月では無いが、一月から七ヶ月後と考えれば預言と合致するだろう」


リ「おおっ!」


エ「そして隕石落下と時を同じくして突如奇怪な植物が生えたり、動物が奇妙な動きをするようになった。一部の人々はそれを隕石の仕業と考え、隕石をアンゴルモアインパクトと名付けた」


リ「恐怖の大王=アンゴルモア?」


エ「そういう説もある。しかし大層な名前を付けられても人間社会には大して影響はなく、すぐに忘れられてしまった」


リ「なるほど! つまり奇獣も隕石の仕業と考える人がいたわけですね! だから隕石獣」


エ「うん君今説明を二つ三つすっとばして結論言ったな、読者置いてけぼりだぞ」


リ「愛……」


エ「愛嬌ですとは書くなよ」


リ「…………」


エ「…………」


リ「次いきましょう」


エ「そうだな、因みに海外では今でもメテオライトビースト(和名:隕石獣)と呼称されているからな」


リ「なるほど」


エ「さて奇獣についてはここまでだ、種類についてはまた今度な。実際本編には大してでてないし」


リ「ありがとうございます。奇獣について少しわかりました。ところで何で急にこんなコーナーが作られたんですか?」


エ「あぁ、本編で解説しようとしたけど何だかんだで機会を逃してしまってこの先も中々解説出来なさそうだなと思った作者が、じゃあ無理矢理解説コーナー作って楽しようと安直な発想のもとに生まれた」


リ「聞きたくなかったそんな裏事情」

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フール・サイド・フェスティバル 芳川見浪 @minamikazetokitakaze

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