鼻ピオ

@yamsan385

第1話 鼻ピオ誕生

 昔、昔あるところに鼻ピオと名付けられた人形がいました。

 彼はずっと人間に憧れていました。なぜならば、女を抱けるからです。

 そうです、彼は人形でありながら、性欲を持ち合わせていたのです。

 夜な夜な持ち主である、お爺さんが女を連れ込んでS◯Xをしているのを見て、余計なことを覚えてしまったのです。

(僕もアンナコトしてみたいな)

 そう鼻ピオは思いました。

 これが彼の性欲との戦いの始まりでした。

 そして15の夜、とうとうある技を習得してしまったのです。

 その夜、彼はとてもエッチな夢を見てしまったのです。

 夢に現れた女性はとてもムチムチしていて、妖艶だったのです。

 当然、夢なので普段は動かない人形の身体も思う通りに動かせ、鼻ピオはおじいさんがしていたことを実践してみました。

 するとなんということでしょう、鼻ピオは夢精をしてしまったのです。

 鼻ピオの股間はなにやら汚い液体で汚れていて、実に奇妙でした。

 鼻ピオはこの時、こう思ったのです。

(アカン、これバレたらお爺さんに捨てられる)

 しかし、鼻ピオは所詮人形です。現実では動くことはできません。

 そうこうしているうちにお爺さんが起きてしまいました。

 お爺さんは鼻ピオの姿を見て、驚愕しました。

「オーマイガ!ワシとしたことが、性欲を抑えられず鼻ピオにかけてしまったか……」

 お爺さんはそう叫び、慌てて鼻ピオの股間を洗い流しました。

 そう、鼻ピオが夢精したと思っていたものは、お爺さんのものだったのです。

 鼻ピオはショックを受けました。

(屈辱だ……こんな爺さんの◯液をかけられるなんて……)

 そうして鼻ピオは決意したのです。絶対に人間になってやる。

 かと言って、やっぱり鼻ピオは人形です。できることは祈ることだけです。

 鼻ピオは祈りました。どうかチン◯だけで良いので動かせるようにしてください。

 すると、どうしたことでしょう天から笑い声が聞こえたのです。

「ほーっほっほっほ」

 その笑い声とともに現れたには、なんと羽をつけたお爺さんでした。

「お、お前はお爺さん??」

 そう尋ねる鼻ピオでしたが、お爺さんはすぐに

「違うぞ鼻ピオ、これはお前の心が映した神の姿そのものなのだ」

 かけられたことに屈辱を感じていた鼻ピオでしたが、心の奥底では70過ぎても性欲の衰えないお爺さんに尊敬の意を持っていたのです。

「鼻ピオよ、選ぶがよい」

「なにを選ぶのですか?」

「鼻ピオが動かしたいのは、身体か?それとも前立腺か?」

 鼻ピオは迷いましたが、すぐに答えました。

「僕は前立腺を動かしたいんだ」

「……それでよいのだな?」

 神様が再びそう聞くと、鼻ピオは力強く。

「うん!!!」

 と答えましたとさ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

鼻ピオ @yamsan385

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ