卑弥呼! 邪馬台国! 血湧き肉躍る、歴史考察ミステリ!

造形屋(原型師)平城が造ろうとしている、スサノオのアイデア。
歴史学科の学生、健吾は、そのあり得なさに呆れるが……?

第00話だけ読んだら、「何言ってんだこの人」と思います。
健吾も、文献史的な立場で、常識的に突っ込みを入れてくれます。
しかし、次から次へと繰り広げられる平城の話を聞いているうちに。

そうだという証拠はない、でも、そうでないという証拠もない。
一貫して筋は通っている。
何より、そうだったら面白い。
純粋に学問的にはそれだけじゃマズいのかもしれませんが、歴史の隙間を想像するのってこんなに楽しいんだ、と感じさせてくれます。

終わり近くの章、ズームアウトで地図が一気に広がっていく感じには、「おおっ」と全身が沸き立ちます。
面白かった!

奈良や出雲に行ってみたくなりますね。

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