復讐心、闘いへの快楽と葛藤、因縁、再戦。少年少女の熱くも秘めた思いは、戦闘中の選択で示されていく。世界観や登場人物の設定は、全て闘いの為にあるんじゃないか、と思うくらい、戦闘そのものの描写と演出の良さが好き。途中から、「バトル! バトルが見たい!バトルをくれ!彼ら主人公の格好よい瞬間を見せてくれ」と思うような、先を読ませる牽引力がある。闘い切った結末の、彼らの言葉少ない余韻も、そういえばティーンエイジャーだったんだよねぇ、なんて思いながら潔い感じで良かった。
テロや闘いが当たり前の、ディストピア感のある世界で、主人公の少年が、仲間の少年少女と共に、闘いの中で生きる日々を描いた小説。特筆すべきは、バトルシーンの筆致の確かさ。手に汗にぎる闘いのシーンの描写が、すごくうまいと感じました。主人公と同年齢の読者――中高生男子は、ものすごくハマりそうな内容。男心をくすぐります。ちょっと男心、の使い方、違うかもしれませんが。おすすめです。
やはり復讐劇といいますか、ダークファンタジーといいますか。どん底に突き落とされて幸せを失い、そこらから始まっていく物語というのは惹かれますね。人間だれしもそういった負の感情を隠し持っているから惹かれあるのでしょうか。初期段階から読者をひきつけるかのような展開の盛り上がりは次を読む意欲をたぎらせ、ページをめくる手を止めさせてくれない。はぁ困ったもんです笑潤一はこれからどのような波乱ある人生を送っていくのか。僕の期待を裏切って波乱波乱の超展開になることを願っています!
ダークサイド視点で、正義でも悪でも無い主人公にとても惹かれました!