【再公開】オー、ブラザーズ! メリークリスマス――『最悪のガキ軍団』の戦い

作者 Zooey(ゾーイー)

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16人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

※非公開にするかもとのことですが、記念にレビューを書かせていだだきますm(_ _)m (2018/7/16)

『ジョンとデレクが生まれるよりずっと前、海が消え始めた。』
冒頭のこの一文で、一気に作品の世界に引き込まれました。

砂漠化した世界は過酷さを増し、人々は生き抜くために貴重な水と食糧を求めて戦車で移動生活を送っていた。戦車はどんどん巨大化し、衝突も絶えない。そんな争いの犠牲になり続けていた少年たちは、ついに大人たちに立ち向かう。革命を起こすのだ――。

描き方や語り口から本当にそうなんだろうと自然に思わせてしまう巧みで距離感の絶妙な描写は、SFやファンタジーといった言葉では片付けられないほどに、リアルで、豊かで、臨場感にあふれています。

けして一人の人物に偏りすぎることのない多面的な人物描写が、さらに作品の世界を奥深いものにしています。

そしてリアルな世界にふと訪れるファンタジー。

もしかして今あたりまえに見ている世界には、もっともっと広い世界が広がっているのではないか。
そんな気持ちにさせてくれる、多様で、豊かな、奥深い作品です。

★★★ Excellent!!!

銃弾や戦車が荒野を支配する世界を舞台に、少年たちの活躍やドラマをテーマにした作品です。

情景や景色を描く作風がとてもリアルで、「実際の戦争や紛争地域での戦いもこのような感じではないか?」と思ってしまうほどです。軍隊用語や専門用語なども出てこないため、難しく考えずに読み進めることも可能です。

それに加えて、登場人物たちの心の様子もとても深く描かれています。主人公の少年たちだけでなく、少年たちを見守る大人たちにも、それぞれドラマが隠されています。
荒野の中で色んな経験をしながらも、少年たちの心の成長を描くストーリーも魅力です。

登場人物紹介や冒頭での注意書きの明記があり、より作品の世界観を濃く演出されています。とても完成度の高い小説、および作者さまだと思いました。

ジャンルは「SF」となっていますが、一つのヒューマンドラマとしても楽しむことが出来る作品です!

★★★ Excellent!!!

重い。世界で最も比重の高い物質、とかではなく。
その大きさに舐めてかかって、持ってみれば酷く重かった鉛のように重い。

西部劇とか少年たちの冒険譚とか、古いアメリカ映画のような雰囲気を感じたのは私だけだろうか。
だからかもしれないけれど、この物語の先に明るい世界が待っているように思えた。

ただその世界で、この少年たちは幸せに生きられるのかなと疑問符が付くことが、またこの作品の重さだ。

★★★ Excellent!!!

 砂漠化が進む近未来が舞台。それに人々がどう対応し生きているかが、なんの違和感もない納得のいく説明とともに語られていました。驚くほど細かく丁寧で、リアルです。それでいて読みやすく、目に見えるように頭に入ってきます。

 主人公を始め、何人もいる少年一人一人を、個性的に上手く書き分けられているのも魅力です。彼らが背負うもの、その事情や境遇までも。大人に勝る行動力と強靭な精神で革命を起こそうとする少年たちの姿を、卓越した繊細な描写によって見せる、非常に完成度の高い作品です。

★★★ Excellent!!!

 荒野で生き抜く少年達の物語。
 ガチのミリタリーもので特に銃とかよりも戦車や通信機器など軍事機器を多く用いた世界観の重々しさがとても好感を持てます。
 暴力表現も悲惨さというより生々しさがあり、互いの罵倒や罵り、そして互いの繋がりが真に迫っていて臨場感見せられますね。
 ファンタジー要素のない荒廃したリアルな世界観が好きな方にオススメの作品です!

 少年達の抱えたもののぶつかり合いが見ていて面白く、特にロケットランチャーから銃撃戦のスローモーな思考の巡らせ方は目を見張りました!
 そして、最後の奇跡で私は驚きを隠せませんでした。
 とにかく、非常に面白かったです!
 ごちそうさまでした!

★★ Very Good!!

巨大戦車。それを舞台に戦う子ども達。
この世界の戦車は内部に調理室や寝床などがあり、現在の戦車とはその設計思想が異なるようです。

視点は理不尽な目に合う、子ども達。彼らが色々な経験や出会いを通じ、日々を過ごしていく。

ミリタリー初心者にも読みやすい構成になってます。ですので、気兼ねなく読めますよ。

★★★ Excellent!!!

異世界? 近未来?
戦車を主な武器とした戦争で埋め尽くされた世界

戦車砲を掃除する奴隷のような子供たちが戦車を手に入れて革命を起こそうとする

好きで戦っているわけではない

でも他に自分たちの居場所を作る方法がない
そんな彼らの戦いの中の日常や事件

そして目指すのは掃除兵のいない世界

★★★ Excellent!!!

第4話までのレビューになります。
海がなくなり、砂漠化した世界。人々は定住せず、巨大な戦車で移動しながら暮らしている。
時に戦い、食糧やわずかな水を奪い合いながら生きていくためには、戦車砲から砂やすすを取り除く掃除が必要不可欠である。
狭い戦車砲を掃除するために、年頃の少年たちが人身売買の対象になり、親友デレクが買われていくことを知ったジョンは、彼を一人にするまいと自らも戦車砲掃除兵として買われていく道を選択した──。

荒廃した世界の中で、これ以上大人の犠牲になるまいと、デレクを中心に少年たちが立ち上がります。
少年たちの起こした「革命」は奇跡を起こすのか。

高い文章力で紡がれた壮大な世界観と重厚なテーマは、企画作品の枠を越えたスケールを感じさせる作品です。
今後の展開に期待して星を贈らせていただきます!