第12話 雑貨屋三姉妹とか、なんだそりゃ。

「初めまして。キセ·マリナと申します。先程は、助けていただきまことに「よろしくね~マリなん!」

「え。あ、はい。よろしくお願いします。」

「ねえ、醍季。あの人話を聞かないタイプなの?」

「ああ。アイーネはそう言うやつだ。覚悟しとけ。」

「マジですか。そうですか。」

「ちなみに、あいつは同い年だ。敬語でなくてもいいんだぞ。」

「でも、初対面の人には敬語を.....」

かたいな~こいつ。ほんと、芯がぶれなくてよろしいこと。



「ところで、マリなんはどこで働くのかな?」

「あ、はい。隣町の雑貨屋です。」

「同じとこだね!マリなん、これからよろしく!」

「醍季も?」

「ああ。そうだよ。」

「良かった...」

「なんだって?」

「何でもないよ。よろしくね。」

「おう。よろしく。」

「アイーネさんも、よろしくお願いします。」

「よーし。それじゃあ、みんなしゅっぱーつ!」

「だから、歩いた方が早いって~~~!」



くっそ遅い人力車に揺られること二時間。俺らはついに目的地にたどり着いた。

「がぁぁーーーーー。やっと着いたーーーー。ほんと、遅せーなこの人力車。」

「醍季。そんなこと言わないの!」

「お前も思うだろ遅いって。」

「それはそうだけど.....」

「ダイキ!マリなん!行くよ~~!」

相変わらずの、テンションでスゴいわ~




「ここが、私たちの働くとこみたいだね!」

[雑貨はおまかせ!ラフィーのお店]

「キャッチコピー単純だ.......」

「醍季。アイーネさん。入るよ。」

やべ~。緊張して腹痛てーーーー。俺のチキンハートがここに来てやばい。

「ごめんください~」

「ちょ、ちょっと待て万里菜。本当にここか確認した方が.....って入ってるしーーーー。」

「へい、いらっしゃい。雑貨はおまかせ。ラフィーのお店だよ~。お、若い女の子か~。君たちにおすすめなのはこれだな。この、化粧水で........」

「すみませんー」

「それでね、この商品の良いところはまだあってね。それはね.......」

「す·み·ま·せ·ん!!!!!」

「おっと、すまない。何だね?。」

「私たち、今日からここで働かせていただく、キセ·マリナと。」

「グリンデル·イリーナ·アイーネと。」

「え、えーとー。し、シチノヘ·ダイキと申すものです。はい。」

「おー。君たちが。私は、この店の店主、ラフィー·ゴンドレスだ。よろしく。」

「「「よろしくお願いします!」」」

「ほんとに助かったよ。この店は、結構人が来るもので、私と妻と娘だけでは、人手が足りなくてな。そうだ、娘も合わせて[雑貨屋三姉妹]として売りだそう!」



ん、俺の存在はスルーかな.......

てか、雑貨屋三姉妹てなんだよ!


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異世界でなら英雄になれると思っていたのだが。 つかみ @kokuyo

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