第11話 異世界転生者っていっぱいいるの?
雑貨屋で働くことになった俺とアイーネは、隣町へと移動していた。ちなみにこの国の移動手段は、聞いて驚け人力車である。
「遅い....」
「しょうがないよ、ダイキ。この人も疲れてるんだよ~」
「それは、分かるけど....てか、歩いた方が早くない!これ!」
かたつむりといい勝負かも.....
「ここは、どこ~」
なにやら、声が聞こえたな。しかも、なんか聞き覚えがあるような。
「ねえ、ダイキ。なにやら、声が聞こえたけど迷子じゃない?私見てくるよ」
「おい、ちょっと待て......行っちまったか。」
相変わらず話聞かねーな。まあ、いいやつなのは分かったけど。
数分後、アイーネが女の子を連れて帰ってきた。あれ、あいつ見たことあるな。
すると、相手が先に気付いたらしい。なにやら、俺を指差して何か言おうとしている。そのしぐさを見て、俺も思い出した。おいまじかよ。何でだよ。おかしくね!?だってこいつは.......
「醍季!?」 「万里菜!?」
だってこいつは、俺の幼馴染みだから。
「なんで、お前がここにいるの?」
「それは、こっちのセリフだよ!」
俺は、この世界にどのようにして来たのかを伝えた。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!風呂で寝たらここに来ただってぇぇぇ。だいたい、風呂で寝るじたいおかしいでしょ。ほんと、醍季は昔から.......」
紹介しよう。このいちいち説教してくる女は、喜瀬 万里菜。俺の幼馴染みで日本では、同じクラス。そして、クラスの学級委員である。こいつは、何かにつけて直ぐ人のことを怒る。この性格のせいか、黒髪ショートの超美少女と言うキャラがありながら彼氏どころか友達すらいない、残念なやつだ。
「で、お前はどうしてここに来たんだ?」
「え。わ、私!?えっと~その~」
「なんか、言いにくい事なのか?」
「言いにくいと言うかなんと言うか.......絶対笑わないでね!」
「お。おう。たぶん。」
「実は、お風呂の掃除をしてたときに石鹸を踏んでこけてここに来てた.....」
「ぶっ。はっはは~~~」
「わーらーうーなー!」
てか、幼馴染みもいるとか、どんだけ異世界転生者っているんだろう.......
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