素晴らしい臨場感!!メタル、文学それぞれ造詣が深いけれど、日常の描写からリアルに描かれている。学校内外の人間模様。受験、部活、初恋、バイト、生徒会との確執w…それらを通して悩んだり、努力したり、喜んだり。共感できる所が一杯あって、主人公の成長がこんなに身近で嬉しい作品は無いです!そしてライブの爆発力は最高!!デスピノ最強!!この作品を通してメタルに興味を持ってくれる人が増えると嬉しい!!!美醜の対比を激しいリズムにのせる。メタルは繊細で美しいのです。文学の様に。
文学とヘビーメタルを愛する内向き少女ユリカさんの高校入学に始まる青春群像劇。なかなか思う通りの自分になれない葛藤や、生徒会長や部活の先輩たちが織りなす人間模様に悩む彼女にムズキュンしながら読んでます。片手に本を、もう片方の手にはギターを携えて、青春に立ち向かうメガネっ娘ユリカさん。青春ってのは確かに面倒だけど人生に一度しか訪れない大切な季節なのだ。ユリカさんがんばれ!(編集者ピックアップ/文=編集Y)
ヘヴィメタルという硬質の音楽を取り上げておきながら、繊細な音の表現力が実に素晴らしく、まるで音像が脳裏に再生されるようで驚きました。惜しむらくは、私がどちらかというとメガデス派であるということでしょう。
ヘビーメタルと純文学。決して現代の主流なカルチャーにはなり得ないこのふたつが、渾然一体となって綴られる文章は類を見ない独特なものになってます。16ビートのバスドラム、トレモロピッキング、そして文豪の魂のシャウト。ぜひ、読んでください、というよりも、聞いてください。主人公が楽器店で試奏をするときに、「とりあえずEを弾く」という表現がありますが、「わかるわかるw」と思いました。とりあえず、EかEマイナー(※ただし半音下げ)ですよね。
メタルも文学も、どちらも大好きな私は、曲のイントロや作品の寸評が作中で出るたび思わずニヤついてしまう。メタリカの話も、キッスの火吹きも、文学の話も、分かりすぎるほど分かるんだ。だけど、ラヴクラフトの表記がラブクラフトなのだけはいただけない。せっかくメタルと文学という、普通の人には水と油のような題材を扱っているのだし、メタルの観点から文学を考察したり、逆に文学の観点からメタルを考察したりしても面白いかもしれない。メタルと文学それぞれの要素がスパッと分かれたままなのは、もったいないと思ってしまう。