次章予告

 舞台は、由紀15歳の冬。


「やっと見つけた‼ 君をずぅっと捜してたんだ‼ 」


 雨水神社に訪れる――由紀と達川老人の運命を変える3人の招かれざる来客。


「貴様‼ 何故ここに来た‼ 」


「冷たいでぇ、敬冶ぃ……わいら昔は家族やったやないかぁ……」


 重なりあう、多くの者達の陰謀と思惑。


「なんか、理解らんがあの小娘を連れ帰ればえらい高値でこうてくれる奴がおるらしいし……一石二鳥……わいの復讐も併せたら3鳥でも釣りがくるで……」


「おじいちゃん‼ 」


「なんで……? どうしてこうなっちゃうの? 」


 由紀を襲い続ける試練。


「ほうか、ほうかお嬢ちゃん……この神社が……あのじいさんがそんなに救いたいか? 」


 そして、運命は再び彼女をそこに導く。


「せやったら、将棋で決めへんか? ここにるわいを含めた5人、全員に指し勝ったら……お嬢ちゃんの望みのままにしたろ……ただし……」


 広島、アマチュア棋士編最終章。




「由紀……約束通り……

 君を……助けに来たよ‼ 」



 彼女の将棋を交えた運命の輪が。

 今、大きく動き出す……。










「いつか

 いつか、教えてもろうた将棋の神さんよ。

 もし、もし本当にわしにあんたが憑いてくれとるんなら。

 ありがとう。

 もうわしは

 十分すぎる程あんたに、将棋に多くのもんを貰ぉた。

 じゃから

 じゃから、将棋の神さんよ。

 これからはどうか。

 どうか、この子に。

 将棋で多くの出逢いと光を

 見せて上げてくれ」


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盤上の戦乙女【ワルキューレ】 ジョセフ武園 @joseph-takezono

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