大天使『ホワイト』!?
女性達を盗賊アジトの監禁場所から離れて外に避難させた後、『ホワイト』は盗賊達の亡骸を燃やしていた。
リゼットとアルトレアは横にいたシキに尋ねていた。
「シキさん、あの人が『ホワイト』という方なんですか?」
「あんな白い炎、見たことねーぞ?」
盗賊達の亡骸を燃やす炎は普通では無く、白い炎だ。その白い炎はまるで神が罪人に裁きを下しているようにも見える。
「あぁ、俺達がアジトに侵入する前に先にいていたみたいでな。奥にいた盗賊達は既に殺られてたよ。」
実際は嘘なのだが。
今いる『ホワイト』はシキが[白光]と[漆黒]で生み出した[幻影]だ。かなりリアルなのだが、その代わりにその[幻影]は本物ではないので、声を発する事はできないのだ。物事に返答するには言葉以外の動作等で行うしかない。
「あっ、あの!『ホワイト』さん!救って頂きありがとうございました!是非、お礼がしたいんですけど……」
10代後半の女性が『ホワイト』に言うが、それを首を左右に振ってしまう。
すなわち『断った』のだ。
「そ、そうですか……」
「ホワイトさん……私達と途中まで一緒について来てもらうことは……」
気弱そうな10代半ばの少女はオドオドしながら上目遣いで頼むがそれもホワイトは断る。
すると『ホワイト』は盗賊達の亡骸を燃やし終えると一度シキ達と女性達に会釈してからその場から立ち去ろうとする。だが、もう一人の女性が前に出た。
「あ、あの!せめてお顔だけでも見せてはくれませんか!?」
今の『ホワイト』は白ローブで顔はフードで深々と隠していて全くと言って良い程、容姿が確認できないのだ。
シキはどうするか考えたが不審がられるのも嫌なので『ホワイト』の素顔を見せることにする。
純白のさらさらな純白の長髪を後ろに三つ編みに、そして新橋色の眼を宿した美しい女神がそこに現した。
それに[白光]で更に輝かしく見せた為に『ホワイト』の素肌は更に白く綺麗になっている。
「なっ!?」
「綺麗……」
「あぁ……」
「女神様みたい……」
髪と目の色、そして髪型を変えれば顔は同じでもシキと瓜二つでも気づかれないようだ。
『ホワイト』はそこからただ立ち去る為には少し芸がないと思ってシキはある方法で『ホワイト』をここから離脱させることにした。
バサリッ!
突如『ホワイト』の背中から上から大中小の三対六枚の純白の翼を現した。それは大天使が降臨したようで女性の中には両手を合わせて祈っている者もいる。
『ホワイト』は女性達に軽く微笑むと6つの翼で空高く舞い上がるとそのまま空の彼方まで飛んで消えてしまった。
「あぁ、大天使『ホワイト』様……」
「大天使様が私達を救ってくれたんだ……」
「私、これから感謝の意味を込めて『ホワイト』様に祈りを捧げるわ!」
「そ、そうですよね!私も祈りますッ!」
4人の女性達は感動したかの様に、そして『ホワイト』の姿を思い出したかのように頬を染めながらお互いに話し合っている。
「(……ふぅ、何とか成功したな)」
やっと『ホワイト』の役目を終えて[幻影]を解除したシキは話している4人の女性が興奮気味に『ホワイト』について話していたのでリゼットとアルトレアに聞いてみた。
「何であれだけ興奮しているんだ?」
「わかんねぇのか?あの『ホワイト』が天使だからだよ。しかも三対六枚の翼を持つ何て聞いたことねぇぞ!」
「……聞いたことが無い?どゆこと?」
「知らないんですか!?天使という存在は神様と同等の伝説の存在なんですよ!それに翼の多さと白さはそれに比例して強く高貴な存在なんです!昔の文献では純白で二対四枚が最高位な筈ですよ!それがあの『ホワイト』様は三対六枚の純白の翼を持っているんです!凄すぎますよ!ボク達は今歴史的な瞬間を目の当たりにしたんですよ!」
この世界の天使は神の使者では無く、神と同等な存在として認知されているらしい。人気的には神が上だが今この瞬間、それが少し変動しようとしていた。
「(……あぁ、やり過ぎた)」
ーーーブルルル?
自分のした事に後悔するがランスロットを撫でながら『彼女達を救えたなら……まあ、いいか』と開き直っているシキであったのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
名前 ホワイト(シキ)
種族 天族?モード(人族?)
性別 男
職業 騎士・武闘家・槍兵・侍・隠密者・料理人・狙撃手・召喚師・陰陽師・勇者
レベル 測定不能
体力 測定不能
魔力 測定不能
筋力 測定不能
耐久 測定不能
俊敏 測定不能
ーーー
[絶対固有スキル]
剣術.EX
体術.EX
刀術.EX
柔術.EX
槍術.EX
短剣術.EX
投擲術.EX
二刀流.EX
大剣術.EX
斧術.EX
弓術.EX
銃術.EX
火炎.EX
雷電.EX
白光.EX
漆黒.EX
治療術.EX
気術.EX
付加.EX
強化.EX
魔力操作.EX
氣術.EX
霊術.EX
隠密.EX
料理技術.S
陰陽術.A
全属性魔法.A
騎馬術.SSS
空間庫.***
全属性無効化.EX
全状態異常無効化.EX
ーーー
[固有スキル]
偽造
勇者
ーーー
[スキル]
生活魔法.5
ーーー
[称号]
異世界からの迷い人
覚醒者
限界を越える者
神格者
魔王の資格
天王の資格
神々の加護を受け付けぬ者
魔王殺し
大天使と呼ばれし者(New)
◾◾◾◾◾◾
◾◾◾◾◾◾
◾◾◾◾◾◾◾
◾◾◾◾◾◾◾
◾◾◾◾◾
◾◾◾◾◾
ーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
~他の異世界に召喚されたけど自由気ままに旅しよう~ Tkayuki 冬至 @tkayuki
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。~他の異世界に召喚されたけど自由気ままに旅しよう~の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます