白い光と新たな世界
「にゃぁー、にゃぁぁん」
「はいはい。もう少し待ってね」
自慢の真っ白で、もこもこな猫毛を足に擦り付けてくるもも。その視線は僕の手元に向いている。
僕は手早く猫皿にキャットフードを盛り付けると、ももの足元に置いた。
「いっぱい食べて元気に育つんだよ」
「にゃぁぁ」
むにゃむしゃとキャットフードを捕食していくもも。食べてる最中、時折僕の顔を見ながら安心しきった表情でご飯を食べていく。
こいつ絶対、僕のこと親猫だとおもってるよなぁ……
ソファーに腰掛けると、背もたれに体を預ける。外からは蝉の鳴き声、小鳥の囀り……ももはご飯を食べ終わったのか、僕の膝の上に乗っかって丁寧に毛づくろいを始めた。
「あぁ、平和だなぁ……」
ふと、窓の外に視線を向けると、白い柱が地面から伸びていた。
「……え?」
何……あれ……
不思議に思い、じっとみつめてると、その隣から一本、また一本と白い柱が地面から幾重にも伸びていく。そのうち家の中にも白い柱が伸びていき辺りを包んでいく。
「嘘だろ……やばいっ」
僕はももを抱き上げ、逃げようとするが既に遅く。光は辺りを全て呑込むと同時に僕の意識は深く落ちていった。
2025年8月15日。
この日を境に人類は命がけのゲームを強いられることとなる。
リアル世界が崩壊寸前なんだが。 はじめ @amamiya0
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