あとがき

【あとがき】


 初めて書いた小説だったので説明的な文章がダラダラと続く一方で、稚拙な描写や語彙不足による表現が多くて読みづらい事もあったと思います。最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます。

 

 自分が書きたいように書いたというのが本音で、小説を書くがとても面白く、楽しいと知りました。自分の頭の中にあるイメージを文字で表現する事の難しさと気持ち良さを知りました。――――これはクセになりますね。

 「“嘘”をつくならできるだけ大きな嘘をつけ」と言ったのはナチスのヒトラーでしたが、『“嘘”をつくなら出来るだけ“真実”を混ぜろ』と言ったのは誰でしたっけ?この言葉を基本にしながら書いていきましたが、利点だらけでした。

 まずは書きやすいという点。一から作り始める訳ではないので自然と書きやすかったし、イメージが作りやすかったです。

 もう一つは信憑性や現実味が増したという点。事実を混ぜれば混ぜるほど“リアルさ”が増していくように感じました。


 『小説を、物語を考えるって本当に楽しい!』という事を知ることが出来た最高の体験でした。




 ここからはネタバレを大いに含みますので、本文を読むつもりのない方以外はお気をつけください。


 本作品の中心となるのは太平洋上に浮かべた漆黒の船を活動拠点とし、どこの政府にも管轄下にも入らずに活動する機密部隊。各国の軍事企業や政府と手を組んで武器や資金、膨大なデータを手にし、世界でも名だたる特殊部隊から集まった敏腕の隊員で構成された戦闘に特化した戦闘部隊で、過去にはウサマ・ビンラディンの殺害にも関与したと言われるほどでありながら、その部隊名称は誰も知らない。それ故に『the 部隊』や「非公式攻勢戦術部隊(the Gray Hidden Offensive Strategy Troops)」の頭文字をとって『GHOST』と呼ばれている。


 今回の彼らへの依頼は中国が建設と開発を進める西沙諸島の軍事拠点である永興島からデータを奪取する事と、島の破壊工作。調査するに連れて現れたのは地下四層に渡る秘密空間。

 隊員六人それぞれの長所を活かした情報収集と作戦計画を立て、大量の武器を手にして「聖杯」と命名された作戦の下、元日にいよいよ襲撃を決行。中国人民解放軍を前にているにも関わらず、圧倒的な火力と戦闘技術で一国の軍隊を壊滅へと追い込んだ彼ら。地下空間での研究の正体を暴き、データの奪取と基地破壊という任務も無事にこなした。



 まず、本作品は完全なフィクションなので登場する団体や企業名は現実と一切関係がないということを頭に入れた上で以下をお読みください。

 本作品で記述したデータなどは2016年11月現在で出来るだけ正確なものを使用するように努力しました。「嘘をつくには出来るだけ真実を混ぜるべき」と言ったのが誰だか覚えていませんが、それに沿うようにしたつもりです。

 とは言っても、個人の趣味レベルですのでデータの元はネットに氾濫する情報、政府系のウェブページ、図書館で借りた関連書籍からになります。



〈永興島〉

 本作品の最初にスミス氏やハディージャらが説明した事は全て事実に基づいています。島の概略や配備武器と人数、潜水艦建造についても基本的には事実です。ただし地下空間があるかはもちろん不明であり、私の想像によるものです。

 また、世界情勢においては緊迫した島でありながらも、観光スポットとして人気という事も事実であり、日本語版の旅行サイトも存在しています。



〈武器〉

 登場した武器(=イワンコフ愛用のAKS-74U、ウォーレンらが使用したMP7とSCAR-17S、アダムが使ったP90、アンドレ無双に貢献した機関銃ブローニングM2と87式グレネードランチャー等)はもちろん実在し、使用されている武器です。ただし物語性を高めるために性能を向上させた描写を一部してあります。

 また基地を爆破するのに使ったSimoonは想像兵器ですが、サーモバリック爆弾は実際に実用されています。従来の気化爆弾が燃料を加圧して気化させるのに対し、サーモバリック爆弾爆薬の成分が空気中の酸素と反応して爆発するので安全面と運搬・携行面で圧倒的に優れた爆弾。

 二種類のドローンについても完全にオリジナルではあるものの、実際に研究開発と利用が進んでいる事は既にご存知だろうと思います。今回使ったのはマルチコプターと呼ばれる種類になります。また敵に感知されないステルス技術についても開発が進められており、電波吸収塗料を塗布する事も事実です。一方でドローン特有の飛行音の無音化については未開発だろうと思います。



〈会社〉

 作中で名前を出した軍事企業と言われる会社はもちろん実在し、大きな利益を上げているのは事実です。本作で架空爆弾simoonを提供した「ラファエル社」はイスラエルの国有企業でミサイルなどの開発と製造を、ドローンを提供した「レイセオン社」は米国の企業でミサイルや無人機などを製造。また銃器製造会社として名前を挙げたドイツの「ヘッケラー&コッホ社(H&K)」やベルギーの「FNハースタル(FN社)」はどちらも有名な銃器メーカーです。



〈電磁波兵器と音響兵器〉

 本作では中国が開発していた強力な電磁波や音波を照射する事で効果を狙う武器も既に実装済みです。元々は敵やデモ隊、暴徒、海賊などに照射する事で戦意を喪失させる目的で使用されたのが始まりとされ、現在は人体に損傷を与えられるものの、非殺傷兵器に留まっている。

 しかし本文中でアダムが述べていたように中国の企業「中国保利集団」が開発したWB-1という電磁波兵器は殺傷能力を有すると言われています。

 また音波などが生物に影響を及ぼす事も証明されており、アメリカでは海軍のソナーによって大量の海洋生物が死亡した事について裁判所や海軍が公式にソナーと大量死の関係を認めています。強力な音波や電波は動物が本来持っている方向感覚を狂わせたり、体内器官に気泡が生じたり、脳内出血なども引き起こすと言われています。

 本作でアダムが使用した開発途中(?)の兵器はもちろん完全なるフィクションです。





 繰り返すようになりますが、長く、読みづらく、難しいど素人の文章を読んでくださって本当にありがとうございました。

 そしてTwitterのとあるフォロワーさん、ありがとうございました。最初の数章を読んでアドバイスを下さり、そのお陰で随分と読みやすい作品へと変わることができたと思っています。(作品の根幹に関わる重要な部分を指摘して頂いたので。)


 あとがきの上手な締め方が分からないのでとりあえず再三の事とはなりますが、お礼で締めさせていただきます。

 ありがとうございました!

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Destroy the Marine Base of RED @ArAone

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