福井くんと先生の職員室での会話 - 宿題【あなたの故郷のことを調べてきましょう】（しわよせよわし（仮））

宿題【あなたの故郷のことを調べてきましょう】

しわよせよわし（仮）

先生（以下：先）「はい、じゃあそこ座って。ちょっと来て貰ったのは先日出した課題についてなんだけど。」

福井くん（以下：福）「ええ。【あなたの故郷のことを調べてきましょう】ってやつですよね？ちゃんと提出しましたけど、どうかしましたか？」

先「確かに出してはくれたけど、何なのこれ？箇条書きが4つで、しかも意味が全然分からないんだけど。」

福「そんなことないでしょう。どこがですか？」

先「まず、この1つ目の『年寄りが元気』ってどういうこと？」

福「はい。ウチの県、都道府県別の長寿で女性が7位、男性が３位（※2015）なんです。なぜか。」

先「なぜか？じゃなくて理由を調べてきなさいよ。」

福「そんなこと言われても、県自身がなぜかって謳って発信してるんだからしょうがないじゃないですか。」

先「そ、そうなの…だとしたら、どれだけ自己分析能力無いのよ…。」

福「それと。」

先「それと？」

福「はい。年寄りが元気だから、孫ひ孫の面倒を見てくれます。だから夫婦共働きが多くて、その上自分達もシルバー人材センターで働くから、1世帯の年収が1000万以上の割合が東京・神奈川に次いで３位（7％）なんです（※2013）。たった２万世帯しかないのに。」

福「ついでに生活保護の世帯数・人数・高齢者数は全部47位（※2012）で、貯蓄は３位（※2011）です。」

先「そんな立派なのが有るんなら横着せずにちゃんと書きなさい！一言で済ませようとしないの！」

福「だって、なぜか長寿なくらいですから、外へ向けてのＰＲも下手くそなんですよ。だから幸せ度は１位なのに魅力は41位（※どちらも2016）ですよ～？（笑）」

先「言い訳しない！…で、次はこの『田舎』についてだけど。これは？」

福「それはですね、さっき言った幸せ度で、文化分野が42位なんです。この文化ってのは、余暇・娯楽・国際領域についてなんですけど。ウチの県は遊ぶところがな～んも無いんです。だから外で遊ぶしかない。それで小・中学校とも体力・運動能力第１位（※2015）。自然と勉強する時間も増える。それに田舎だから1クラス辺りの人数が少ない。私の母校の中学なんて、1クラス15人ですよ!?（実話）おかげで先生が1人1人のことをよく見ることが出来るんです。それ故に（他にも理由は有るんだろうけど）全国学力テスト正答率1位（※2016）です。」

先「もっと普通に褒めなさい！まったく。そして、これまたよく分からない『新潟へのコシヒカリの恩を仇で返す』ってのは？コシヒカリって新潟が有名よね？」

福「そうなんです。有名なのは新潟だけど、実はコシヒカリを作ったのは福井なんです。だから県民の間では＜コシヒカリはウチが生み出したんだ！新潟はそれを作ってるだけなんだ！＞って言う人が結構居るんですが…確かに作ったのは福井なんですけど、茎が弱く倒れやすい・いもち病に弱いなどの理由でこれ以上育てるのを辞めようとしていたんです。そんな所を救ってくれたのが新潟（と千葉）で、しかも新潟が＜越後（新潟）と越乃国（福井）に因んで越の国に光輝く米と言う願いを込めて「コシヒカリ」と命名してくれたんです（wikiより）。だから福井県民は新潟に感謝するべきだと思うんですよねえ（ブツブツ…）」

先「分かったから、そんな興奮しないの（汗）。でも、この最後の『地産地消』ってのは分かるわね。道の駅なんかで売られている地元の野菜や特産物のことでしょ？」

福「いえ、ウチの県の三方郡美浜町には、へしこちゃんというマスコットが居るんです。糠漬けになった鯖の頭が樽から飛び出した状態で、頭にリボンが付けられています。なので恐らくメスの鯖です。首には糠をイメージしたマフラー、唐辛子をイメージした赤い鉢巻と赤い法被を羽織っています。2009年、週刊誌「SPA!」（扶桑社）が誌上で行なった「ゆるキャラアワード2009」でへしこちゃんが全国から選ばれた約300体のキャラの中から見事グランプリに選ばれました。選考に携わったみうらじゅんさんによれば「近年のかわいいだけのゆるキャラにあってこのキャラには衝撃を受けた。ツッコミどころ満載だが、これこそゆるキャラの真髄」と絶賛して頂きました。」

福「そして小浜市には、さばトラななちゃん（♀）というキャラクターもいます。灰色と青色のしま模様とキリッとした目が特徴のお姫様気質のネコちゃんです。このさばトラななちゃんですが、ポケットには非常食としてへしこ鯖を携帯している、危機管理意識の高いネコなんです。」