ライトノベルにおける料理のリアリティ
@kuronekoya
主に後片付け
このサイトに限らず紙の本として流通しているラノベであってもですけど。
ラブコメ路線の場合、メシマズ設定でもなければ高校生にもなるとたいていの女の子はそれなりかそれなり以上に料理ができて、けっこうな割合で男子も料理が上手だったりするじゃないですか。
むしろ男子の方がスキル高かったり。
っていうか、もはやお約束っていうか鉄板っていうかテンプレっていうか、様式美に達する域ですが、ご飯作ってあげるイベントがあるの、ラブコメで。
で、それが不自然でないように両親が共働きだったり片親だったりする設定が多いわけですが。
っていうか、その設定の作品が多すぎるだろ! 異世界転生ものの作品並に数が多いじゃん!!(白目)というツッコミはさておき。
気になるのはですね……主に後片付け。
あと、各家庭の流儀(といったら大げさだけど)とか、どこに何があるかとかなのです。
たとえばですね、ふだんはお手伝い程度には料理する女の子が男の子の家で料理する場合。
多少手際が悪いのはいいのです、それはむしろ可愛いという記号です。
そうじゃなくて、たとえば布巾。
食器拭き、台布巾、家によってはテーブルを拭く用とキッチンまわりを拭くように台布巾を使い分けていることもあるでしょう。
キッチンペーパーをガシガシ使い捨ててる家もあるかもしれませんね。
それから調理中手を洗った後、何で手を拭けばいいのか迷うかもしれません。
生肉切ったら、ちゃんと包丁まな板、自分の手、きれいに洗わないと食中毒のもと。
(ちなみに私は食器は水切りかごに置いたまま自然乾燥に任せるので、食器拭きは買ったけどぜんぜん使ってません)
あと、スポンジ。
たぶん、お皿洗い用とシンク洗い用で使い分けていると思います。
ズボラな私ですらそうしています。
初見の台所で、いったいどっちがどっちかわかるものなのか?
その家の男の子が皿洗いを手伝ったりするような子でない限り、初めて使う台所で食後にお皿洗おうとしても、どの布巾、どのスポンジを使えばいいのかわからない可能性が大、ですよね。
お皿洗うときもね、以前新婚の先輩(女性)が愚痴こぼしてたんですけど…
ダンナが皿洗いしてくれるのは嬉しい。
でも洗ってる間、ずっと水流しっぱなしは水道代のムダ!
洗剤も、そんなにたっぷり使わなくていいから!!
と。
最近同僚の女性(既婚、子供あり)も愚痴こぼしてました。
ダンナが皿洗いしてくれるのは嬉しい。
でも、ガス代もったいないとか言って水だけ使うんだけど、油汚れはお湯使った方が早くきれいに落ちるから。
それから、水切りかごに皿を入れる時、シンクの方に背を向けるように立てかけて置いてほしい、次のお皿の泡を流す時、泡とか水とか撥ねてもスルーするなり、さっとすすぐだけでいいから。
なのに何度言っても自分のやり方を変えてくれない。
と。
各家庭、台所を仕切る人によっていろいろ流儀やこだわりがあるわけです。
あと。
お皿洗った後、シンク、そして排水口まで洗うだろうか? ってことです。
三角コーナー使ってるか? って問題も派生しますけど、そこは今回スルーして。
最近のシステムキッチンは浅型の排水口が多くて、100円ショップで売ってるストッキングタイプのネットがとても重宝しているのですが、よその家の台所でそこまで考えるだろうか? ってことです。
お手伝い程度の家事なら、たぶんそこはお母さんが一日の最後にやると思うんですよね。
シンクや排水口までぜんぶきれいに、っていう発想自体がない可能性も高いですよね。
なのでここはお皿洗っておしまいかな。
仮に排水口のネット交換までやろうとすると、そこのお母さんが少々ズボラだったり忙しかったりした場合、イヤなものを見ちゃったりして、「使い捨てのビニール手袋どこ〜?(涙目)」って羽目になりますね。
後片付けは次の仕事の準備です、はちょっとニュアンス違いますね。
むしろ「家に帰るまでが遠足です」じゃないけれど、とにかく台所の原状復帰までがお料理だと思うのです。
そして、男女問わずふだんから炊事関係は全部自分でやってる子が相手の家で料理する場合。
さらに言えば、男の子が料理してあげて、相手の女の子もぜんぜん何もできないわけでもない場合。
実はこれが一番気になってるんですけど。
まずは先の排水口問題ですよ。
排水口の蓋をパカっと開けたら阿鼻叫喚だった場合…
うん、晩ごはんを作ってあげるってことは、お泊りフラグですよね。
全力でフラグへし折れますよね。
逆にこれで折れなければ、ちょっとやそっとでは揺らがない。
長く付き合うには、顔や声が好きとか趣味が合うとかよりも、生活習慣のすりあわせ、これ大事。
でも、こうなるとレンジまわりの油汚れも気になりますね、きっと彼の場合。
オール電化の家で、「油汚れもさっとひと拭き、水洗いですぐキレイになる化繊の台布巾」がわかりやすいところにあるなら問題なしですけど。
普通のガスコンロで五徳とかそこそこ油汚れがこびりついていて、「次の日曜日は一緒に大掃除しようか」なんて爽やかに言われたりした日には、女の子の方は憤死しますね。
唐突ですが高校の頃、家庭科の調理実習で、わりといいとこのお嬢さんだと思ってたっていうか実際そうなんだけれど、そんな女子と一緒の班になって、彼女の手際がとてもよかったんですよ。
で、最後に後片付けとか終わって(洗い物とかも率先して彼女がやってしまってくれた)手を洗ったんだけど、たまたまうちらの班のところに普通の石鹸がなくて、自分とか男子は水洗いだけで「ま、いっか」みたいな感じで、女子はよその班の水道借りたりして。
だけど彼女は食器洗い用洗剤でチャチャッと手を洗って、「ホントは手の脂まで落ちて肌が荒れちゃうんだけど、家でも時々コレやってるから」ってちょっと恥ずかしそうに言って、今思うとこれって「ギャップ萌え」ってやつですよね。
(*´ω`*)
というわけで、何が言いたかったかというと。
ラブコメ好きの若人よ! 男女問わず家事手伝え!!
ご飯だけじゃなく、掃除洗濯も、な。
きっとリアルで役に立つ日が来る。
スキルを上げろ!
経験値を積め!!
そしていざホントに相手の家で料理なんかすることになったら、向こうの流儀に合わせられるように、柔軟性とスルースキルも上げておけ、ということです。
現実はラノベのように綺麗事だけでは終わらないのですから。
ライトノベルにおける料理のリアリティ @kuronekoya
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます