ガラスの柩


 二度あることは三度ある、二度会うときは三度会う。

 三度目の正直で、メルアドをおしえてもらった。


 本当のお嬢様だったんだな。

 それから、いろいろあったよ。



 あんまり、親たちはいい顔しなかったしね。

 気持ちわかんなかったし、けんかしたしさ。


 ぶっちゃったら、ぶちかえされた。

 あん畜生、ごめん。俺、さいてー。




 自殺未遂って聞かされて駆けつけた。浴室で手首切ってたらしい。

 酸素吸入、点滴。白い病室のベッドに弱々しく横たわってた。


 あの日、なんであんなだったか。失恋の相手とか。

 何日か後、ぽつぽつと話してくれた。



 あやまんなくたてっていいって抱きしめた。

 あんたがヴァージンじゃなくたって、ずっとおれはそばにいてやりたい。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ガラスの靴のツンデレラ、ガラスの棺のいばら姫 壺中天 @kotyuuten

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ