書籍化作家の現実と苦労が窺い知れる、キャラクターの個性が光る作品!

女性と男性、ほぼ二人きりで紡がれるこのラブコメ作品。
男性視点で話は進み、一見、個性豊かな女性に男性が振り回される話にも思えるが、物語はそれだけでは終わらない。
とある事をきっかけに、二人の関係は逆転する。
事ある毎に「もうやめる!」と怒ったり拗ねたり感情を爆発させるアイに、時に論理的に時にワイルドに、叱咤激励する八雲。
歳はアイの方が上なのに、駄々をこねる様は子供のようだ。
「子供のよう」とは、とてつもなく純粋無垢だという事。
著者にも重なる「書籍化作家」というキーワードが、一体何処まで本当の出来事だろうとハラハラさせられる、焦れったくて甘くもほろ苦いラブコメ作品だ。

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