もう一度、今度は違う角度から読みたい。そう思える作品です。


登場人物一人一人が個性的で、とても魅力的です。
特にこの作品の主人公であるジェズアルドは、常にニコニコとしていながら誰にも見せようとしない弱さや苦しさを抱えていて、かと思ったら冷酷な一面もあったり……と、個人的に大好きなキャラクターです。


前半はのんびりと読んでいたのですが、四章以降からはハラハラさせられるシーンがあり、先が気になって気になってページをめくる手が止まりませんでした。

そして、読了後に感じたのは「他の二作も併せてもう一度読みたい」

概要欄にもあるとおり、簡潔でありながら分かりやすく、自然な流れでの解説描写があるので単品でも十分に楽しめます。
……が、読了後は是非他の二作『Tyrann』と『Rivele』も読んでほしい。
『Abel』を読むだけでは見えなかった世界が見えてきます。

まずは『Abel』として。
そして他の二作を読んだ後は、『復讐シリーズのAbel』として楽しめるはずです。

何より、『復讐シリーズ』はどれも内容が濃く人物も個性的で面白い。
他の二作も含め、もっと色んな方に読んでほしいです。

このレビューの作品

Abel