第8話 WHITE TIGER

「いい加減にしろ! ペット探偵!」

 ユウが激しくいきどおった。私たちも混乱し、伊織の顔を見る。まさか……、こんな推理が聞きたいんじゃなかった。

「ユウくん、嘘でしょ!? うそって……言って」

 礼美が悲痛な声を上げた。頬が赤く染まり、涙が伝っている。

「俺がオギトを殺したって言うのか? そんなことがありえるわけないだろう。俺たちはずっと一緒に、この世界でトップを目指すためにやってきた。言わば、同士だ。俺が信頼してる人間を殺すとでも言うのか」

 ユウが鋭い視線を向け、伊織に逆らった。

 伊織も今まで見たことのない顔をしてすごむ。彼の脳内では今、ものすごい勢いで血流が縦横無尽に行き交っているに違いない。

 限界を超え絶対知性が支配する、さらにその先へ。


「いいえ。残念ながら、これが真実です。他には考えられない、紛れもない真実。そう、――この謎はじゃない!! しかし、他には例を見ないほどの創造的な犯罪。あなたにとっても、挑戦の中の挑戦だったに違いない。最初と最後しか決まっていない、逆因果関係で行われた水面下でのショーだ!」

 伊織とユウの頭脳戦だった。

「逆因果関係って、一体何だ?」

 真綿がぽそっと言った。私だってよくわからないが、因果関係の逆ってことだから未来が過去を変える……とかそんな意味かな。

 伊織が絶対的自信で、推理をぶつける。

「この殺人事件は、時間が勝負とも言えます。琥珀さんと沢田さんは、すぐに行動に起こした。まず、ふたりは急いでオギトさんの部屋へ行き、状況を確認。夏絵さんが倒れ、オギトさんが瀕死で苦しんでいる場面です。……彼は直後に選択したんだ、妹を守ると。時間はなかった。琥珀さん、オギトさんにとどめを刺しましたね。たぶんこの客室で凶器に使えそうなものと言えば、……あのクリスタルガラスの器です。あれで、オギトさんの頭を殴ったんだ」


 私たちの心は騒然となった。口には出せない疑問や思いが渦巻く。その時、ユウがこの場には不自然な笑いを見せた。

「仮に俺がオギトを殺したとして、どうやって死体を隠したっていうんだ? 廊下で誰かに見られたら、それこそ終わりじゃないか。俺はどこにでもいる人間じゃない。俺は――琥珀ユウだ!」

 ユウ……。彼は、人混みに紛れることのない人物。その圧倒的オーラは、誰にも見逃せない。

 その上、オギトはガタイのいい男性でどこかに運ぶにしても大変過ぎる。もし誰かに見つかりでもしたら、ユウの歌手生命、いや人生そのものが一巻の終わりなのだ。

「ええ。ここからが琥珀さんの見せ場なのです。とっさの考えで彼が実行した、まさかの虚像のショー。僕たちはそのエキストラと言ってもいい。しかし思考力のある、その他大勢ではないエキストラでしたが」

 伊織の口角が少し上がった。密やかに快楽を感じている顔だった。


「琥珀さんがオギトさんの遺体を運ぶために行ったのは、泊まり客全員をことでした。誰かに見られる危険性をゼロにするために。僕たちは全員、突然レストランへ集められましたね。そう、未明に起こったあの火事です」

「えっ、伊織くん。火事を起こしたのもユウくんたちなの!? え、だって、……ふみちゃん?」

 混乱した礼美が私に同意を求めた。私は記憶の断片をかき集めて言う。

「私たち、この目でちゃんと見たの、火事を。外はまだ暗くて、でも部屋の窓から、南側にある裏山の廃屋に赤い炎が上がってるのが見えた。それから、急いでレストランに避難した……の」

「はい、それです。それが、逆因果関係の謎でした。未来を見せてから、過去の行動を変化させる。つまり先に泊まり客を別館側の建物に避難させておいて、後から火事を起こしたんですよ。もちろん、小火ぼや程度に抑えなければいけない。先に火事を起こしたのではコントロールがきかず、計画が失敗に終わる可能性がありますから」


「いや、だから。私たちは火事をこの目で……」

 伊織が片方の手を挙げ、私の言い分を遮断した。

「琥珀さん、……プロジェクション・マッピングを利用しましたね。ここの部屋のバルコニーから長焦点のプロジェクターで、炎の映像を廃屋へ映し出したんだ」

 あ、まさか……。コンタクトジャグリングの時に、壁に映っていたあの炎の映像! あれを火事に見せかけたの?

「南側の廃屋の位置からして火事が見えるのは、夏絵さん、ふみさんたち、琥珀さんの部屋ぐらいでしょう。僕たちの部屋も見えたかもしれませんが、沢田さんが急かしたため、そんな余裕はありませんでした。ふみさんと礼美さんにだけ、わざと偽の炎を見せて証拠付けた。アリバイの立証です。不自然な炎だったかもしれませんが、寝起きの頭では信じるに値するでしょうからね」


「証拠は何もない」

 ユウがぽつりと言った。改めて、ひどく美しい顔だと思う。

「ふみさんも礼美さんも煙のことを言わないのが気になったんです。火事の時は、炎よりも煙が立ち上るものなので……」

 そう言うと、伊織がまた息を整えた。

「泊まり客や従業員のいない館内で、ふたりは堂々と犯行の後始末をしたんだと思います。沢田さんは夏絵さんが暴れて乱したオギトさんの部屋を、急いで不自然じゃないほどに片付けました。お客がどの程度、部屋を散らかすかは頭に入ってるでしょうし。散らばったフルーツも、その時盛り直したんだと思います。そして気を失った夏絵さんを本人の部屋へ連れて行き、化粧を落とし、パジャマに着替えさせた。そして意識が戻ったところで、精神安定剤でも飲ませたんでしょう。レストランで見た夏絵さんは、かなりふらついていました。オギトさんとのことも、悪夢として何とか思い込ませることが出来る」

 そう言えば避難してきた夏絵は、歩けはするがぐったりとして青白い顔だった。沢田がソフィアを抱いていた。


「その後、琥珀さんはオギトさんを失踪に見せかけるため、服や靴、携帯、財布とともに遺体をベッドのシーツにくるみ、台車のようなもので運んだのだと思います。誰もいない館内の備品は使い放題ですしね。きっと、それが一番手っ取り早い。そして、外の駐車場にある……自分の車のトランクに遺体を乗せたんだ。そこから廃屋までは、裏山のけもの道を登れば五分とかからない。琥珀さんは放火してから、沢田さんたちと一緒にレストランへ移動したんです」

 私たちがレストランで待機している間、裏でまさかそんな凄絶せいぜつなことが行われていたなんて……。だからさっき伊織は、ユウから車のキーを渡された沢田に「オギトさんの遺体をどこへ運ぶのか」と聞いたのか。

「オギトさんの車のキーは、キャリーバッグに入っていたため探せなかった。それに、琥珀さんの車を無断で触る人などいない。いずれ遺体をどこかに隠すにしても、琥珀さんの車が一番好都合だった。……これが、事件の全容です。夏絵さんが使用した凶器は、オギトさんの身体に刺さったままだと思います。血痕が見あたりませんでしたから。しかし、クリスタルガラスの器や赤いカーペットに落ちた少量の血痕は、洗い落としたところで必ず血液反応が出る。琥珀さん、オギトさん殺人の証拠はこれからいくらでも出て来ます」


 突然、わっと沢田が泣き出した。私たちを無視し、声を上げ、未来が尽きたように。

 そしてユウの顔からも、自信に満ちた表情が消えた。その顔は少しだけ幼くなり、一昨年のあの夏の日を思い出させた。後ろ盾を亡くした、憂う少年のような横顔。

 ……胸が騒いだ、母性本能が息苦しく生まれる。もしかして、そんなユウを沢田は愛したのかもしれない。自分の人生全てを犠牲にしてまで。

「伊織くん、私、どうしてもわからないことがあるの。……夏絵ちゃんの二面性は、ただの性癖なの? そんな人には見えないし、どうしても信じられないよ」

 礼美が泣きはらした赤い目で尋ねた。伊織は心優しい友人を柔らかく見る。

「礼美さん、これは僕の想像です。考え抜いた想像ではありますが……。琥珀さん、夏絵さんの言動がおかしくなったのは、心臓移植の後からではないですか?」

「……そう言われれば、そうかもしれない」

 ユウがこちらを見ずに言った。


「やはり、そうでしたか。……夏絵さんは、以前に心臓の移植手術を受けている。皆さん、この世には不思議な話がたくさん存在しています。ご存じの方もいるかもしれませんが、他人から心臓などの臓器を移植された場合、その臓器のが移ることがあるそうです。性格や嗜好が変化したり。僕も全く知りませんでしたが、夏絵さんの奇行に疑問を持ち調べてみました」

 ユウが顔を上げた。私たちも聞き耳を立てる。

「夏絵さんの別人のような二面性は、二重人格のような人格の交代とは違う。うまく言えませんが、記憶の転移という感覚のようです。遠い昔の記憶が、新しく備わる感じ……というか」

「あの淫乱な女は、心臓移植によって乗り移った人格ということなのか?」

 ユウが寝耳に水といった顔で、伊織に聞く。

「まあ、そうですね。……以前の臓器の持ち主が、記憶を通してよみがえるんです。もちろん、夏絵さんの人格のままです。彼女はその記憶を理解しているはず」


「夏絵ちゃんはその記憶を理解してる!? それなら、なぜ自分を止めないの? 自分の理性で、そんな淫らな行動は止めることが出来るでしょ」

 私は言った。人格が乖離かいりしてるならまだしも、そうでないなら自制出来る気がしたのだ。

「……夏絵さんはたぶん、その性的な行動を自分で理解し、受け入れてるんですよ。そうとしか考えられない」

「え、そんなことって。だって、夏絵ちゃんは純粋無垢で、体目的で男性と付き合うな……」

「まって!」

 礼美が私を遮った。突然、何かを思い出したように。


「もしかしたら……ふみちゃん、私ね、聞いたことがあるの。……銀座の友達の話よ。……そのね、今、風俗で働いてるの。笑顔が可愛くて、真面目でとっても優しい女の子。でも、辛い過去を背負ってた。高校生の時に、……複数の人にレイプされたことがあるって。あまりのショックとストレスで、その時妊娠はしなかったらしいけど。でもね、その時のことがトラウマになってしまって、それでずっと風俗で働いてるの……」

「え? どういうことなの? ……男性不信じゃなくて?」

「うん。違うの、そうじゃない! ……自分のされたことが、大したことないって思い込むためよ! 自分に起こった悲惨な事実を受け入れるなんて、もちろん出来ない。でも、何でもない普通の出来事だって思い込むことがもし出来れば、……生きてはいけるでしょう?」


 哀しすぎる理由に、私は言葉が出なかった。礼美も必死で、涙をこらえている。もしも夏絵がそれと同じ理由で、身体を共有する淫乱な女性の記憶を許していたとしたら……。

泰子さんの恋人から受けた性的暴行という事実から、自分を殺さないようにするため。自分の心を護るため。

 セックスは自然な行為で、苦しむべき対象ではないのだと。――私は声を上げて泣きたくなった。夏絵の逃れられない苦しみと深い重圧を思って。銀座の女の子の、ありふれた幸せを願って……。

 その時、ユウが立ち上がった。目が赤い。

「……ウンザリだ。ペット探偵、想像はどうでもいい! 確証など何もないだろ。……これから、ショーの準備がある。もう帰ってくれ!」

 ユウの声が室内に響いた。伊織の推理の時間は、これで終了したのだ。オギトの死はうやむやになってしまった。きっと失踪事件で処理され、そのまま時間だけが過ぎ去っていく。私たちはもう部外者。

 一番先に動いたのは沢田だった。涙の名残なごりは、すでに見あたらなかった。


「では、これで失礼します。お邪魔致しました」

 誰とも顔を見合わすことなく、沢田は過去と決別するように戸口へ向かう。その時、わずかな気力を燃やすようにして伊織の唇が開いた。

「沢田さん、最後のお願いです。……その手の中を見せて頂けませんか」

 沢田は伊織を見ながら、なぜか私たちが驚くほど躊躇ちゅうちょする表情を見せた。ユウの車のキーを握ってるのは、みんな知っているのに。

「……出来ません」

 身体をこわばらせ、沢田は言った。それは信頼の置ける真摯な女性が発した、理解しがたい返事だった。

「もう、いい加減にしてくれ! 全員、出て行ってくれ!」

 ユウが立ち上がり、叫ぶ。彼は最大限の怒りを露わにした。間違いなくこれが最後通牒さいごつうちょうだった。


 その時。

 ――カチャ。

 続き部屋の扉が開く。夏絵が頬に涙を伝わせ、ゆっくりと歩いてくる。

 手には、心臓に向けられた果物ナイフを持って。

「夏絵!」

 ユウが一番に気付き、すぐに夏絵へ近づこうとした。

「来ないで! ……お兄ちゃん、お願い。こないで」

 夏絵は泣きながら、幼い子供が逆らうようにユウに言った。全部聞いていたんだ……と、私たちはその時悟る。

「夏絵、おいで。……ナイフを、そこに置いて。……大丈夫だから」

 静かに、夏絵の興奮をなだめるように優しくユウは言った。今まで見た、ユウの夏絵に対する支配的な態度とは違う。それは本当に穏やかで、妹をいつくしむ兄の声だった。


「……ごめんなさい。……私のせい……なんでしょ? ぜんぶ。私の……この心臓のせい?」

 夏絵が泣きじゃくりながら、ひと言、ひと言、言葉にする。

「違うよ、夏絵。お前のせいなんかじゃない……おいで。夏絵は、何も悪くない。心配しなくていい、いつも俺がついてるだろう? これからもずっとだ」

 ユウは必死だった。私たちも身動き出来ない。少しでも動けば、夏絵の命に影響するかのようだった。

 私の前にいた伊織が後ポケットに手をやり、レストランから持ってきた箸をつかむ。

 彼はハリー・○ッターの魔法の杖さながらに、箸を握りしめた。何なんだ、一体。まさかとは思うが、……魔法でもかける気?


 ――ヒィァ、ヒィァ……ン、ヒャァン、キャ……、キャ、キャン、キャンキャンキャン!!


 突然、続き部屋の扉の下に、小さく茶色いソフィアの姿が見えた。喉の奥から悲痛な声を出している。

 ソフィアが……吠えたのだ! それは初めて。きっと夏絵の不審な行動、私たちの緊張感を感じたのかもしれない。ソフィアが初めて、強く意志を表した。

 一瞬、夏絵がソフィアに気を取られた。初めて聞いた、愛犬ソフィアの声。

 ユウはその瞬間を逃しはしない。彼はすぐさま夏絵を抱き寄せ、ナイフを払う。真綿がナイフをつかみ取った。

「……夏絵、夏絵。……もうこんな真似、二度としないでくれ」

 ユウは強く妹を抱きしめると、髪に顔をうずめた。私たちも動けないまま、静かに時間だけが過ぎていく。彼はきっと泣いていた。

「……お兄ちゃん、……ごめん、なさい。あの、怖い夢は、……夢じゃなかった。本当の、ことだったの。……私のせい、でしょ? オギトさんが……死ん、じゃったのは。私も、……死ななきゃ」

 夏絵は流れる涙もそのままに、最後は顔を上げ覚悟を決めた声で言った。信じられないほど無垢な姿。神聖ささえ感じる夏絵を、私たちは息を呑み見つめる。

 それは過酷な運命に翻弄され、聖女と娼婦の狭間を生きたマグダラのマリアのようだった。


「夏絵は、何も、悪くないんだ。……終わったんだよ、すべて。もう、安心していいから」

 ユウは穏やかにそう言うと、私たちの方を振り返る。彼も己の運命を悟った、ひとりの賢人だった。

「……ペット探偵、お望みのものだ」

 右手を堅く握りしめる沢田に、ユウがアイコンタクトをする。

「キーを渡して」

 沢田の顔に、一筋の涙が音もなく伝った。ゆっくりと手を開き、戸口前に置かれたクリスタルガラスの器へそれを落とす。

 金属音が響いた。

 視線をやると、ユウの車のキーと思われるもの。――そして、オギトの客室の鍵があった。


「ペット探偵、それが物証になるだろ。俺が、最後にオギトの部屋を出たという証拠だ。俺が、オギトを殺して、……部屋の鍵を閉めたんだ」

 礼美のすすり泣く声が、横から聞こえた。テレビから流れるリハーサルの模様が、静かな室内に響く。昨日のオギトとユウが、楽しそうに笑い合っていた。

 伊織が箸を持つ手をそっと下げる。私は顔を寄せ、指をさして尋ねた。

「……夏絵さんが言ってましたよね? 食事が終わると、テーブルまでソフィアが来てくれると。テーブルの上は見えないのに、なぜ食事が済んだのが分かるのかって。……テーブルに箸を置く音ですよ。ソフィアは箸の音で、食事が終わったと判断しているんです。もし、今日何かあったら、ソフィアにこの音を聞かせて、注意をそらしてもらうつもりでした。でも、そんな必要はありませんでしたね。――ソフィアは自分の意志で、夏絵さんを守ったんです」


 誰もが黙った。

 テレビから、何度も聴いたあの曲が流れ始める。孤独な白い虎の夢。

 儚い夢。昨日という日は取り戻せない遠い刹那せつななんだと、その時私はやっと気付いた。


            

             

      WHITE TIGER


   これから どこへ向かうのだろうか

   下弦の月が 水面みなもを照らす

   傷つき震える 体横たえ


   愛など知らない 不器用なやり方で

   ひたむきに生きた 証明を

   この地上に 刻みつけろ


   天は見 風は聴き 地は知っている

   最後は優しい夢に 抱かれて

   まどろむことが 出来るから


   魂を揺さぶる 野生の遠吠えに気づく

   太古の星座が 遠くで瞬いた


   WHITE TIGER 約束の地で

   冬の月を睨む

   WHITE TIGER 闇夜に潜む

   孤高の白い虎


   言葉を持たないものたちは いつか

   前人未踏ぜんじんみとうの 森をも超える


   WHITE TIGER 約束の地に

   冬の星が巡る

   WHITE TIGER 闇夜に輝く

   気高い白い虎

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ペット探偵と謎解きカフェ ~虚構の白い虎~ 片瀬智子 @merci-tiara

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ