第10話 過去の回想なんてクソ喰らえ


東の空から日が差している

夕暮れだ。

それは、まるで




「ストーーーーーップ!」

アイギスが叫ぶ


「なんだよいきなり」

せっかく回想に入ろうと思ったのに


「その1話じゃ済まなそうな回想やめてくれないか!?」


「それが意外と500文字くらいでまとまりそうなんだよなあ」


「……0が2個ぐらい足りない物じゃないのか?主人公って」

確かに、主人公の過去編って馬鹿みたいに長いよな


「いや一個とっても足りるレベル」


「それは普通に人としてどうなのだろうか……」


「常人じゃないですし?」

開き直る


「だったらなおさらだろう!」


「いやホントにないんだってw」

笑って引くか確かめる、が、アイギスは引き下がらない


「はあ、わかったよ話すよ、実を言うとな」


「実を言うと?」

凝視してくるアイギス


「ほんとに何もないんだ」

ぶっちゃける そしてぶたれる


「ふざけるな!」


「いやー怒られても本当にないんですってば」


「考えるのが面倒だからって設定をサボるんじゃない!作者!」


「そっち!?」

メメタァ……


「前から思っていたのだ!なんでこんなにも私の口調は変わるのだ!」

そりゃそこは設定でしょう


「なぜワープの制限がまちまちなのだ!」

そりゃお前が高いところ無理なのとでけえもんは無理って話だろ


「なんでこの主人公押し倒しに来ないのだ!」


「それはお前がタイプじゃないからだ!」

ズーン……

効果音付きで落ち込むアイギス


「悪かったから、落ち込むなって」


「ううっ……じゃ、じゃあなんで御主人仕事してる体なのに仕事してる描写が一切ないんだ……?」

……………………………………………………あ


「ああああああああああああああ!!!!!!!!!!」


「おまっ!まさか平然と三日もバックレかましていたのか!」

逆になんで電話かかってこなかったんだろう

と、そこに突然糞みたいな声が


「それはだねーギャグ次元をどうにか成り立たせるために私が代役を置いているからだよ」


「あ、てめえでやがったな糞神!」

諸悪の根源様登場である


「酷い言い様だな、せっかく直してあげたというのに……もう直してやらねえからな!」


「「妻」」


「はい、すいませんでした」

望みを叶えてくださる言葉どんな時にも忘れないでどうぞ

頭の中でメリー・〇ピンズを決める


「んで、代役ってどういうことだ?」

普通に気になった


「記憶を上書きしてほかの人を置いただけだよ」

だけっていう言葉一つのパワーがやべえ


「誤魔化し切れてるのか?」


「当然」


「そこに俺が現れたら?」


「誰?ってなる」

地味に辛いなそれ


「まあ、それはいい……が、なにかするなら言ってからにしてくれよ」


「はあ、なんでそんなこといちいち」


「妻」


「はい、報告します」


「よろしい」



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異世界転生に失敗したので大人しくスポーツ選手にでもなって無双します @kurousagi0418

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