「うんりょー」の包容力の中で繰り広げられる、一風変わった甘い恋愛

キャラクターひとりひとりが生き生きと描かれているのがたいへん魅力的でした。
先輩たちの個性的でそれぞれの面白さををたたえたキャラが、和気あいあいとした部活動の雰囲気に直結しているため、「うんりょー」という場所そのものの魅力にもしっかりと結びついています。
変わり者と言われる鷹能先輩をしっかりと受け入れる「うんりょー」の器の大きさ、包容力もとてもいいなと思いました。
決して誰も拒んだりしない優しいその場所に入ってみたいなという気持ちになってきます。

また、演奏場面もありありと目に浮かんできました。
特に「ジャングルファンタジー」の徐々に躍動していく感じにはたいへん臨場感がありました。

鷹能先輩の初めからエンジン全開で迫ってくるところも面白く、それと美しい外見のコントラストが映えていました。
彼の横顔に見とれる一方で、そのグイグイ来る感じに少し引いてしまうヒロインの戸惑いをはらんだ好奇心に寄り添って読むことが出来ました。
「相手が好きで好きでたまらない」という恋愛感情は、こういう「気になって仕方が無い」という好奇心から始まるよなあ、という共感とともに、物語が進んでいきます。
なにより、超絶イケメンにこんな風に好かれるなんて羨ましい!という気持ちでいっぱいです(*´艸`)

かなりの頻度でニヤニヤ笑ってしまうコミカルな場面が出てくるのも嬉しいです。

設定もよく練られていて、こういう点が苦手な自分としてはお手本にしなければなと思いました。

「うんりょー」の魅力のかなで、ほのぼのと甘い恋愛の味を楽しめる作品です。

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