恋愛関心度0の私が関心度100になるまで
もあ
第1話 愛来の過去と現在
中学1年の冬。私は好きな人がいてその人に渡すためのチョコを作っていた。たとえこの想いが実らなくてもいい。ただ伝えたかった、あの人に。
中学2年。チョコをあげた人からまさかの逆に告白された。断る理由もなくその人と付き合った。毎日がすごく楽しくて幸せだった。
でもその幸せは、長く続かなかった。
中学2年の7月。夏休み直前にどこに遊びに行こうかと話していた時。彼は突然話を変えた。
「あのさ、俺らもう別れよう」
「どうして?私の何がダメだった?直すからお願い別れるなんて言わないで」
「前にお前って無愛想だよなって言っただろ?その頃はいつか俺にしか見せない顔を見せてくれればいいと思ってた。でも、お前は全く変わらなかった。もう無理だ。ごめん」
そう言って、私の返事も聞かずに、彼はその場から立ち去り、それ以降ケータイで連絡することも学校で話すこともなくなった。
あの出来事からはや3年。私は高校生になっていた。あのことがあってすぐに友達に相談したら、元気づけようとしてアニメをたくさんおすすめしてくれた。今まで、アニメなんてそんなに見ていなかったから正直不安だった。
しかし、私はすぐに沼にハマり今ではアニメのグッズ集めや新作情報のチェックで忙しいくらいだ。
あの出来事と今の私の現状から、恋愛することあまり興味が湧かなくなってしまった。だから、クラスの友達が「彼氏欲しい~」と言っているのに共感することが出来なかった。
高校にも慣れて、仲のいいグループがだいたい出来上がってきた頃。夏休みを目前として、思い出したくない思い出と高校生になってやっと親の許可が降りて行けるようになった夏コミのことで頭がいっぱいだった。私は、学力の方は全く問題がなく、毎回テストで5本の指に入るぐらいだ。だから夏休みの課題ももうとっくに終わっている。だから夏を満喫できるというわけなのだ。
そしてあっという間に夏も過ぎ、2学期に入った。今まで生きてきた中で1番充実した夏だったと思う。2学期には学園祭があるため、すごく楽しみである。だがしかし、アニヲタすぎるこの私が珍しく学校行事でウキウキしていたのを、裏切るかのようにあんな事件が起こるだなんて、全く想像もしていなかった。いや、想像することのほうがかなり難題だった。
人物紹介
・愛来(あき)
高校1年生、この物語の主人公。
中学時代の残念すぎる恋愛経験のせいもあり、 恋愛することへの興味がかなり薄れている。
・柚(ゆず)
愛来の幼なじみであり親友。愛来にアニメを勧めた張本人。親もアニヲタなのでその影響で、ほぼ物心がついた頃ぐらいから幼児向けではな いゆる〜い深夜アニメを見ていた。
・愛来の元カレ
愛来に告白したが、愛来の愛想のなさに呆れて愛来とは別れた。後で登場するかも?
恋愛関心度0の私が関心度100になるまで もあ @yamori121
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。恋愛関心度0の私が関心度100になるまでの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます