企業家の話でもあり、大学という密室でのおどろおどろしい人間関係でもあります。淡々とした語り口のこの小説に評価が集まるのは、登場人物に共感する報われないポスドクの多さが反映されているのでしょう。若手女性研究者としては身近にいる「中村」達のことが強く連想されます。彼女らのような連中がいなければ、顔がいいだけで変に邪推されることも、過小評価されることもなくなるのに。。。
日頃、ほとんど小説を読む機会がなくなっていた私が、一気読みしました。同じように起業し試行錯誤している中で、主人公達の奮闘に励まされ最後は涙が出ました。元気が出る小説です。
教授が、企業が、世界が(作者が)…エグい。エグすぎる。主人公が追い詰められて行くのが好きな人にはオススメです。自分、あんまりそういうの好きではないのに、不思議と読んで「止めろ!もうやめてくれ!」と叫…続きを読む
研究者は、そうでない人と比べ明らかに偏りを持った人たちであるーーかつて研究の世界に関わった私はそう思っています。彼らの偏りは世界にとっては珍しくて、時にそれが大きな利益をもたらしますし、逆にそれを世…続きを読む
今私小説はこうして陽の目を見る時代なんですね〜!このポスドクのような、これまでのシステムや誰かと同じではなく、自分で考えて自分の生活を成り立たせようとする、私のような人にとってすごく共感できるし、こ…続きを読む
もっと見る