本を売る側に立つ人の『売れる本』考察はとても貴重

実際に本屋さんで本を売っていらした方の
『もっと、こうしたら売れるのに』という
ご意見は、なかなか拝聴することができない
希少なエッセイだと思います。

編集者様は「こうやって書けば、もっとよくなるよ」とは
言って下さいますが、
「もっとこうやって書けば売れるのに」という
具体的な提案ができるのは、
やっぱり売っている側の方だと思います。

ですが、それは単に本が売れて数字が出せればOK。
じゃなくて、
いい本をたくさんの人の手に届けたい。

このエッセイは、そんな本への温かい筆者様の思い入れであり、
ものを書こうとして格闘する人への
エールのようなものなんじゃないかと感じます。

私自身も、売れるかどうかは『本のタイトル』。
これに尽きるなと同感です。
内容は、タイトルの後からついてくるもの。
先にタイトルありきですからね。
タイトルに引きがなかったら、手に取ってもらえない。
だから売れない。
原因と結果は明快です。

ですが……。私、自作にタイトルつけられない難病を
抱えています。
まず、どんなタイトルをつければいいのかもわかんない。
誰かが考えてくれるんなら、そのタイトルでいいやぐらいな
感じです。
これは、私の中に本気で自作を
『届けたい!』『読んでくれ!』的な熱意や押しの強さが
欠けてるんじゃないのかな。
自信ないのかなとか、いろいろ気づかされました。

そして、あらためて、
「本気で自分の本、売る気あんのか!? ああっ!?」
と、気持ちよく喝を入れていただきました。
(長文、失礼致しました)

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