第2話総選挙

被選挙権の年齢をいくつとするのか。法案を通す時議論となったが、若年層を取り込みたいまた構造改革の成果を上げたい官邸の意向で18歳となった。 2018年夏2年ぶりの衆議院総選挙が行われた。2016年夏の参議院総選挙の時若者グループとして動物愛護団体ピースメーカーが政党を立ち上げ派手なパフォーマンスとともに選挙活動行ったが獲得議席なしと言う惨敗を喫した。ただその時はまだ被選挙権が30歳、立候補の平均年齢が50歳を超える従来型の高齢者向け選挙であった。今回は被選挙権も18歳になり、しかも世論の意見も若い議員を認める意識が法案提出以来マスコミ操作もあって醸成されつつあった。が神部はまだ意識まで変わっていなかった。パフォーマンスで法案は通したが若者は選挙に参加しない。従来型の高齢者選挙で今回も勝利を確信していた。唯一大沢の構造改革の危機意識だけが今回の選挙で若者の議員を大量生産する案を持っていた。アイドルの活用である。イブニング96のセンター佐瀬原は25歳、引退後を悩んで行く時大沢から立候補の依頼を受けた。悩んだが知名度を生かした仕事で年収数千万となると起業するか、他でも選択肢は限られていた。大沢の説得はさすがに選挙の神様その昔大沢派の許しがなければ大臣ポストは狙えないと言われ今は金権政治の弾劾を受け10人にも満たない少数政党ではあるがすいも甘いも全てを知る豪腕の説得に靡かない者はいなかった。その中に後の総理総裁になる渡利真世ワタリマヨ18歳がいた。本当の総選挙が始まる。

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