近未来を舞台にした探偵もの。
煙草、銃、テロリスト、爆弾……といった
コトバが飛び交う物語。
主人公の凄腕探偵ミッシェルに、とある依頼が
舞い込むところから始まり――と
この手の小説の
ステレオタイプといってもいいような滑り出し。
作者は、無駄を削ぎ落としたクールな文体で
そういった世界観を見事に織り上げる。
この文体が、見事に決まっています。カッコいい。
でも、クールななかに「優しさ」を感じるのは
たぶん作者自身の個性なのでしょうね。
そこが、またいい。
約2万7000字。
漫画原作コンテストに合わせたのでしょうが、
もっと書き込んだ続編も読みたくなります。