遊郭に売られた亜人の女の子たち、ここは本当に苦界か、それとも……

獣のような姿で生まれた人間の娘たち、彼女たちは亜人と呼ばれ、蔑まれてきた。
そんな亜人が唯一暮らしが保障される街……それは『金魚鉢』と呼ばれる遊郭街。この街で亜人は自分たちの体を売る代わりにお金と権力を得る。
「一度売られたら最後、もう二度と出ることができない苦界」と言われる金魚鉢で、亜人の少女・フクスは果たして何を見るのか……。

さて、今作には冒頭でフクスを売った実の兄がその金で遊女を買うシーンがあります。
なんとまぁ胸糞悪い話です。
でも、だからこそフクスに感情移入するでしょう。
負けるなフクス、どん底でも頑張って生きるんだフクス……きっと誰もがそう思うはず。
そしてそんなフクスの頑張る姿が見たくて続きをついつい読んでいくと……ああ、この先はネタバレだから言えない。でも、詳しくは言えないけれど「あ、作者さん、うまいことやったな!」と僕は感心しながら一気読みしてしまいました。

世界観も凝っていますし、これは短編では勿体無いです。
長編で読みたいですね。

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