転校生

ユウトくんにそっくりな男の子。

そっくりというか、ほぼ同一人物。

彼のことを考えながら、教室に着く。

「歌奈ちゃんおっはよーー!!」

「愛羅、あのさ、さっき、ユウトくんにそっくりな男子に会ったの!!」

興奮で言葉がとぎれとぎれになる。

「ええー!見間違いじゃないのー?」

「愛羅はユウトくん見たことないでしょ!」

愛羅はどっちかっていうとドルヲタでしょ。

「そうだけどぉ・・・」


キーンコーン。


「あっ、じゃああとでね」

「うん」

愛羅とは席が少し離れている。

隣の席の人がいない、教室の一番後ろの席につく。

「きりーつ、れーい」

号令が終わると、

「今日は転校生がいまーす」

えっまさか・・・

「矢切悠翔です」

「・・・は」

ええええ!?

ま、まあ学校にいる時点でそうだろうと思ってはいたけど・・・、

まさか同じクラスなんて・・・!?

「席は三崎の隣でいいな」

「はい」

クラスのみんなもざわざわし始める。

「ね、ねぇ、三崎さん」

同じ班で学級委員のさくらちゃん。

静かであまり話さないけど、実はアニヲタ仲間。

「あの子・・・ユウトくんだよね・・・」

「うん、うん、そうだね・・・」

さくらちゃんは、私の隣に座った謎の悠翔くんをチラ見していた。

「じゃあ、自己紹介するか。三崎から」

ええええええぇぇぇー・・・

「三崎歌奈です、よろしくお願いします・・・」

あああぁ、自己紹介って苦手。

「歌奈ちゃん」

他のみんなが自己紹介していく中、悠翔くんが話しかけてきた。

「はい!?なんでしょう!」

やべ、緊張で声が・・・

「さっきはありがと」

「あ・・・うん」

そう言うと、彼はにっこりと笑った。

ああ、かっこいい・・・♡


どうやら私は、恋に落ちてしまったようです・・・







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

アニメみたいな物語 @karasu25

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ