アニメみたいな物語

@karasu25

アニヲタの朝

「やっぱりユウトくんはクラスの男子より何百倍も最高だなぁ・・・」

私はテレビを見つめて微笑んだ。

ユウトくんは、私が好きなアニメの主人公で、私の好きな人♡

「なぁ、それ、オレに言ってんの?」

「は?違うし。まあ事実だけどね」

「毎朝テレビ見て、『ユウトくんかっこいいー!』とか言ってるアニヲタに言われたくないわ」

このウザいのが、幼馴染の大輝。近所だからよく泊まりに来るんだけど、

お互いもう12歳だしなんかヤダ。

「歌奈、そろそろ学校行くぞ」

「はいはい」

靴を履いて外に出た。

「大輝ってさぁー、好きな人とかいるの?」

「は!?い、いねーし!お前はどうせユウトくんだろ」

「当たり前じゃん!!それが言いたかっただけ!」

「うぜぇ」

「そっちがね!」

そうこうしているうちに、学校に着いた。

大輝とは違うクラスだから、ここで別れる。

「じゃーね。今日は待ってなくていいから」

階段をのぼっていると、ドン、と誰かにぶつかった。

「あ、ごめんなさ・・・」

えっ。

「ユ・・・ユウトく・・・?」

私がぶつかったのは、ユウトくん、いや、ユウトくんそっくりの男の子だった。

「・・・?あの、職員室ってどこですか?」

「え・・・あ、そこの廊下の右です」

「ありがとうございます」

・・・・・・。

見た目だけじゃなくて、声も似ている。いや、同じ。

今でも信じられないけど、また会えるといいなぁ・・・








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