この星の終わりを見届けて…

SUMMER&BLUESEA

この星の終わり・・・

第1話 カウントダウンの始まりの音

 2100年2月1日 東京のある都市

「地球が終わるんだ…僕たち・私たちの未来はどうなるの…」

 地球上に住んでいる人々は絶望感があふれている。そう、あのニュースをきっかけに地球上に住んでいる人たちは死ぬことでしか考えることはできなかった。未来はもうない…と落ち込むしかなかった。もし、生き残れてもこの先に生き残れる確証がない。そんな風に地球上の人々は後ろからこみあげる様な絶望感を抱いていた。


2100年2月6日 東京の南の都市“緑ヶ丘”

ここは日本の東のほうにある緑ヶ丘の町だ。東京23区程大きくはないがほかの都市に比べては大都会だ。大通りの沿いに男子高校生2人女子高校生2人歩いていた。

 アユミ:「ねぇー、あともう少し卒業だね。なのに地球が終わるなんて

     あまりにもひどすぎるよ・・・」


 みんな:「うん、同感・・・」


みんなはもう黙っているほかはなかった。みんなは今年で高校卒業を控えていた。高校を卒業したら、大学に進学、会社に就職、など様々な未来を見ていた。しかし、2月1日NASAのニュースによっては一瞬して消えた。その未来は真夜中の真っ黒になる程消えていった。

 ケンタ:「未来がないのはわかるけどさー

     フリキの泉に行ってみないとわからないやろ?」


フリキの泉とは緑ヶ丘の北方にある日那波ひなば山の中にある泉の名前である。その泉は不定期的に現れるため、稀にしか見ることはできない。そこには、一部の人しか見ることができない未来を見ることができるという話がある。みんなは小学生の時に遊びに行ったときにたまたまあって泉の中に入ると中学生になったみんなの未来を見ていた。今と思えば、似ているような感じだった。あの時以来、見に行っていない。たぶん、まだあると思う。

 ユウキ:「フリキの泉に行っても未来がだった場合は…?」


その発言にみんなはまた落ち込む。真っ黒な未来は地球の未来は存在しないという意味になってしまうのだ。フリキの泉は様々な時空パラレルワールドを見渡せることができるが、様々な時空の中にすべてが真っ黒になってしまった場合はこの地球ほしの未来は存在しないという厳しい結果に陥ってしまう。それを見たくないという気持ちで精いっぱいだ。

 ミノリ:「そんなの言ってみないと分からないよ?

     それを考えるよりも実行のほうが大事かもね。」


 アユミ:「そうね。行ってみましょう。

     稀にしか見れないって有名になっているけど…

     行ってみる価値もあるかもね。」


みんなはうなずいた。しばらくしてケンタがあることをひらめいた様子だ。

 ケンタ:「じゃーさー、ラストの思い出の作りでさ、

     フリキの泉の発見を目的としたクラブ作らん?」


それを聞いたアユミは目がキラキラと輝いていた。

 アユミ:「いいねぇ!少しだけ未来が見えた感じがする。

     じゃあ今日の夜、ミノリちゃんの家で結成会をします!

     ミノリちゃん、いいかな?」


アユミはミノリの顔に向けて目をキラキラと光らせて嘆願する。そこにいたミノリはえーーっと呆れた顔で言う。

 ミノリ:「勝手に決めないで下さいよ…

     まぁ、今日は用事もないからいいよ」


アユミは強引に頼むことが多いかも。でも、みんなはさっき落ち込んでいた話ふっと吹っ切れたと思う。みんなは“地球の終わりはまだ”だという気持ちで探し求めている。この星の未来の道のりはまだあるのだろうか。


東京のある都市

すべてのテレビ番組は隕石にかかわる緊急ニュースが多く流されていた

「隕石衝突まで53日です。NASAからの情報によりますと隕石衝突の地は

太平洋の南の方に堕ちるそうです。太平洋側にある国または都市は巨大な津波に襲われると推測しています。日本も該当しています。主な都市はこのニュースでお伝えしますが詳細についてはホームページでご覧ください。隕石衝突の前兆で自然災害が多発しますので、身の回りに気を付けて行動してください。」

「自然災害については、どのようなことが起きるのでしょうか?」

「おそらくですが、海面低下、多数のゲリラ豪雨、多数の台風、土砂崩れ、オゾン層の破壊、地震、自然火災などが起きるだろうと専門家ではそう言っています。でも、NASAは地球の隕石衝突を最悪の状態に起こさないように最善に尽くしていると聞かれますので、最後まで頑張るしかないと思います」


~地球の滅亡まで53日~

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