第6話 案

「よし…それでいこう…!」


翔鈴が赤花の案を肯定した。


「じゃあお前らは2人でいろよ?」


「1人で大丈夫か?」


「あぁあまり時間が無いからな」


赤花はいつもの笑顔で笑った。

2人が話している間、真兎は怖くて上を見れなかった。

このまま空が落ちてきたらどうなるか

想像しただけで足が震える。

しかし周りの人の様子を見る限り、空はまだ落ちてきているのだろう。


「よし、じゃあ必ず戻ってこいよ」


「翔鈴もな」


翔鈴と赤花は腕を組んで言った。

やっぱり2人は思ってる以上に仲がいい。そう思うと急に胸が苦しくなった空が落ちてきた恐怖からなのか疎外感からなのか真兎には分からなかった。

考えれば考えるほどマイナスな事しか浮かばない。

話が終わった翔鈴はそんな真兎の手をとった。


「行くぞ一刻を争うんだ」


「っうん…」


翔鈴の言葉に真兎は力なく頷いたが変わりに強く手を握り返した。

まだ何が正解でどう行動したらいいのか分からない。

だからといって迷ってる暇はない。

今は赤花の言う事を信じるしかない。


「母さん達が居そうな場所って会社?」


「そうだな行ってみるか」


翔鈴と真兎はざわめく人々を掻き分けて進んだ。

一刻も早く行かなければならない。




地球が滅ぶ前に__

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スカイダウン 天奇 @amaki

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