異世界でエッチ無双
千歳千晴
第1話 異世界GO!
覚醒する。
「っ?!?!」
それと共に俺を襲ったのは味わったことのない快感だった。
あまりの快感に失神しそうになったが、俺にまたがる謎の生命体によってそれは阻止される。
「あら、もうお終い?」
妖艶な声でそういった生命体は、どうやら裸の女のようだ。
「裸の女っ?!」
「…なに、気持ちよすぎて記憶飛んじゃった?」
とにかく状況を確認する!
えー、今俺は裸の女の下敷きだ。
この女は…、
「ぶふっ!!!」
俺は盛大に鼻血を吹き出した。
なぜなら、俺にまたがる裸の女はただの裸の女ではなく裸の金髪碧眼巨乳美少女だったからだ!!
「なにその反応。かわいいわぁ」
そういって裸の金髪碧眼巨乳美少女は俺の首に手を伸ばす。
俺はなす術もなく口を奪われ…
「んっ、ちゅっ、むちゅっ、んあっ…」
意識が飛んだ。
目が覚める。
まず、あたりを確認。
見当たるものは、エロ本・エロ漫画・エロDVD……あ、ここ俺の部屋だわ。
次に自分を確認。
特に目立った外傷は…ない。
「またやっちまったかぁ」
外傷…は、ないのだが、俺の寝転がるベッドの周りには意味ありげなティッシュの山。
追い打ちをかけるように俺は下半身の守備力はゼロだった…
「よいしょっと…」
とりあえず俺はパンツを探しに起き上がる。
「ありっ?」
…ない、パンツ。
「ま、いっか」
俺は部屋干しされていたパンツをひっつかみ、足を通す。落ち着いた。
「ところで……」
気づいてないとでも思っていたのだろうか、その生き物たちはビクッと体を震わせる。
「君らはなんなん…」
「ぴきゃーーーー!!!」
君らはなんなんだ?と、問いかけようとすると、謎の生き物たちは盛大なスライディング土下座をぶちかました。
その2体——人ではないだろう、体長は人間の子供程度だがなんかうっすら透けている——は、今現在俺の足元に土下座している。
「一つ聞きたいんだけど」
「ぴ、ぴく…?」
怯えるように顔を上げた生き物に俺は尋ねる。
「君ら、だれっすか」
話によると、この二体の生物、ぴくとぴきゃ(俺命名)はとある世界を救うために派遣された大使、ということになるらしい。
ぴくぴきゃぴくぴきゃ言ってるだけのこいつらの言葉をどう理解したのかというと…
「ほう、これが噂の異世界ってやつか」
俺は今、その世界に来ています!
作者のご都合主義によりこっちではぴくぴきゃの言っていることがわかるのだ!
「無事転生完了ぴきゃ!」
「やったぴく!」
ちなみに子供サイズだったぴくぴきゃは、これまたご都合主義によって女子高生くらいの容姿に変わっている。あぁ、もちろん、かわいい。
「それで、ぴくぴきゃ、この世界を救うのになにすりゃいーんだ?」
「さすが、ご主人ぴく!」
「話が早いぴきゃ!」
なんてったって現代日本人の異世界転生に対する免疫力は世界トップレベルだ。その上俺は、日々ライトノベルと妄想によって脳みそを鍛え上げている。そんな俺にとって都合のよすぎると言っていいこの転生を疑うはずもないっ!!
「この世界では元々、男性の出生率が極めて低かったぴきゃ!」
「しかもこの世界の男性は生まれつき病弱ぴく!」
「ほう、つまり男不足で子孫が繁栄しないから俺に女を犯しまくれと…?」
なんだこの最高のシチュ!
「その通りぴく!」
「ご主人は天才ぴきゃ!」
「というわけで、てーんそーうぴく!」
あたりがまばゆい光に包まれ、目を回す。
俺は意識が飛んだ。
……それにしても俺、意識飛びすぎじゃね?
異世界でエッチ無双 千歳千晴 @siroyume104
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