奇責体験
「君にきーめた!」
当選したらしい
洋八師匠クラスの『ええで』とは返せなかったが
何かに決まったみたいだ
てか誰?
「間違いは正解?ポジティブすぎ!てかバカ!」
直球なら打ち返す自身はある
バカという奴がバカなのだ。てか誰!
「てかてかうるさいなぁ。そんなんだからもてないんだよねー。私の姿を見て少しは想像してみるとかしないの?」
ふむ。
描写というのは苦手なんだがさっくり説明すると
クーラーの微風にも抵抗しない滑らかかつ艶やかな金髪セミロングの髪を少し鬱陶しそうに抑える手の透明感に目を奪われてしまいそうになるが
その手から伸びる腕も眩いほど白くこんな美白は今まで見た事が無い
ぱっちりした瞳は吸い込まれる様な黒で私じゃなければ目で人を転がせそうだ(男子限定)
唇に目を向ければ仄かな桃色であるがそれが天然の唇と見てとれる
身長は145㎝位だろうか?
真っ白なワンピースで脹脛下10㎝まで隠れてはいるがその脚の長さとワンピースが触れる肌の体積からして細すぎずかといって太すぎず
まさに理想の美脚と言っても良い
また腰につけた細い紐のおかげでクビレははっきりとわかる
ただその体型故か寂しい胸が禁断の果実として(法律上)成り立っている
見ず知らずの男性の部屋に突然現れても世間が守ってくれるのか
まぁ私はこの程度の誘惑なんて乗らないから関係無いけどね
上から下まで舐め回す様に自由観察を堪能したがさっぱりわからない
美ロリ少女以外は
「ロリを堪能って、変態だからじゃないの?嫌われる理由」
本能がより若い異性に気持ちが傾くだけだ
それに私はイエスルック!ノータッチ!精神に則っている
相手が今回みたいな『許可』を得ない限り半径10m以上離れて観察するからな
この視力2.0の力を持てば容易い課題だ
「ロリは否定しないんだね。まぁあなたの性癖に興味が無いから安心して。
私は、生きてるか死んでるかわからない知的生命体の実験助手としてこの星に候補を探してきた美少女って訳」
白ワンピの美ロリ少女は唐突に地球外生命体と自己紹介してきた
は?
ということはだ
私は地球外生命体の謎のセンサーに感知され
実験体第何号君に任命されかかっているという事か?
それにしても地球外生命体かー
侵略って雰囲気じゃないけどそもそも侵略に値しない星一つを実験場に選んでる時点で優劣がハッキリしているのか
なら私のできる事なんて一つしか無いじゃないか
美ロリ少女までの距離はおよそ2m
私を見ているんだか見ていないんだか(どーでもいい感ぱねぇ)右手で髪の毛をクルクルさせている
そんな隙だらけな美ロリ少女に
一歩踏みよる
一歩といってもいろいろあるが
私のこの時の一歩は影を置いてきた
ぺろん
ふむ71か
ワンピースの下にある申し訳無さげな胸は予想以上に柔らかくなかった
むしろ固い?良くまな板のような胸なんて表現されるがまな板は言いすぎにしてもピンポイントで柔らかさを求めるのは酷と言っても差し支えない
呆然と立ち尽くしている美ロリ少女をさらに後ろから包み込む様に抱きしめてみる
先程と違い何か幸せな気持ちになった
やはり手だけの情報よりも全身を使った情報は雲泥の差と語らざる得ない
首筋に顔を近づけているからだろうか
少女特有と言える香りと口に広がる胃液の味が
美ロリ少女の渾身の肘鉄が鳩尾に綺麗に入ってきた
「おまっ…おままま…
何を言っている
これはおままごとなんかじゃない
現実だ!
いきなり肘鉄なんて酷いことする美ロリ少女だな
「違うわ!お前いきなり何してきてんだよ!さっき言ったでしょ!??私はこの星の外から来たって!!それとも何?あんた星一つ消滅させたい訳?」
もう構わんぞ
美ロリ少女を抱きしめて胸を触れたんだから思い残す事は何もない
今死のうと8000年後に死のうと結果は同じだからな
「8000年後はもっと恋しくなってないんだね。そんな君だからセンサーが反応したんだって納得したわ。
了解了解。じゃあ実験のマウスになってもらうわね。」
契約書もサインもハンコも血判書も
私の同意すら得ていないのに美ロリ少女は私の唇と自分の唇を重ねてきた
(時間を遡れる様にしたわ。ただし遡る為には寿命が必要。1分前に戻るなら寿命を1分使うし、1年前なら1年分の寿命をって事。本当に生きる理由を見つける旅に出ても、これまで通り死にながら生きるも自由だから)
とても悪いとてもいい夢を見た
ハッキリマウスと言われたが騙されるよりマシだ
ならその実験に付き合ってやろうじゃないの
私が嫌われる原因は自分でもわかっている
そして死ぬ為に生きている原因も
もう何年分の寿命が削られたかなんて気にしない
窓から見える景色は私が小学生の頃の景色なんだから
ネズミ あー @karezakura
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ネズミの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます