4.回想


普賢岬に程近い民宿の一室で、不審死があった。

死亡した小谷豪氏は、布団の上で溺死していた。

睡眠中になんらかの方法で溺死させられたと見られている。

しかし風呂場など水周りに異常はなく、室内に濡れた形跡は発見されなかったが、

同室内の畳には、凄まじい人数の革靴の足跡が大量に残されていた。


死亡した小谷氏は同室に氏を含め二名で宿泊をしていた。

もうひとりの宿泊者であり、遺体の第一発見者でもある遠田明氏は、

病気のため身体が不自由であり小谷氏から介護を受けて生活をしていた。


遠田氏は自身が犯人であると主張しているが、

症状は重く、一人では移動することも難しい状態での

小谷氏殺害は疑問視されている。


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これでこの物語はおしまいです。


舞台に明かりがつきます。

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緞帳 -普賢岬の怪異- 順番 @jyunban

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