空の標石

作者 依田一馬

13

5人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

2つの王国の間に横たわる死海は、コンパスの針を狂わせる。
ここを突破するためには、磁力に拠らない「羅針盤」が必要だ。

生まれつき「羅針盤」の能力を持つ者は、
アシューのように、国家管理の下で育成される。
独特の銀の虹彩をちりばめたその目で、
飛行士たちの進路を的確に見極めるために。

和平の続く2つの王国を行き来する飛行機は、
「羅針盤」と飛行士のコンビによる通信、郵便配達のみ。

「羅針盤」のアシューはきまじめで、
バディである飛空士のバルはすっとぼけていて、
2人のテンポのいい掛け合いは微笑ましく、
その信頼と友情には胸が熱くなる。

自身の「羅針盤」としての能力に、不意に自信を失うアシュー。
しっかり者の彼の不安を、丸ごと受け止める度量のバル。
「羅針盤」候補の高貴な少女と、彼女の頼み事。
少女の依頼によって出会った受取人の表情。

長編で読みたい作品だった。
バディもの、レトロな飛行機、郵便配達、
ほかにもいろいろ心惹かれる要素が詰め込まれていて、
すごく好き。

★★★ Excellent!!!

空飛ぶ男たちの友情とロマンが感じられる、爽やかないい雰囲気の作品です。
羅針盤の役割を人がするという発想が特に新鮮でいいなと思います。
完結されていますが、この設定や世界観、そしてこのふたりの物語をここで終わらせるのはもったいない!
是非続編を読んでみたいと思いました。