女の心情をたくみな言葉で表現されています。
小説家とその妻の物語です。冒頭の紫陽花から、主人公の体に流れるのは、とても自然で、美しさまで感じました。僕が花屋なので、紫陽花の枯れた姿にそんな視点を持ってくること自体に感銘を受け、人の視点…続きを読む
憂鬱で、鬱陶しい。自分の身体も、心も。目に映る何もかもが。晴れることのない自分自身を抱える、やり切れない気持ち。主人公にしかわからないその苦しみが、いつまでも胸に残りました。雨の降りしきる…続きを読む
作家である主人公の目線に注目させられました。主人公の見る世界から心理描写まで、死に損ないの「紫陽花」に向かっている気がして、それが徐々に自らの運命へと重ねていく。梅雨明けという、憂鬱さが残る…続きを読む
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