童話のような雰囲気を湛えた作品ですが、主人公を取り巻く状況はかなりハードです。
主人公アルトは若くして王の座を継ぎますが、『黒い森』との戦争、食い物にしようとする家臣、そして妖精に苛まれ気が休まりません。
彼が王位を継ぐ原因となった呪いも随分と残酷です。
生きてはいるが、目覚めるのは100年後。
たった一人取り残された彼の心中いかばかりか。
柔らかく童話的な語り口調だからこそ、これらの事実が重くのしかかります。
『商業都市のお転婆娘』まで読了いたしました。
明るく行動的な姉妹がこれから物語にどうかかわるのか。
続きを楽しみにしております。